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関西ネット主催 韓国スタディツアー  ソウル「ろうそく集会」参加とナヌムの家訪問ツアー

今年8月、5回目となる8・14日本軍「慰安婦」メモリアル・デーの講演で尹美香挺対協/正義記憶財団代表は、韓国社会のハルモニたちへの偏見をなくすために、100万人市民に呼びかけて募金を集め、11月25日の国連女性暴力撤廃デーに被害者の尊厳回復のための事業を行うと発表した。 
関西ネットはこれに参加しようと早速韓国訪問ツアーを企画した。 11月25日、正義記憶財団主催「私たちの手で解放を!」では日本政府からの10億円を拒否しているハルモニたちを中心に、金福童さん、吉元玉さん、李玉善さん、安チョムスンさん、そして宋神道さん(代理受賞)の5名に女性人権賞が授与され、副賞として1億ウォンが伝達された。受賞後、代表してあいさつに立った金福童ハルモニは「(お金は)みなさんのおかげで、金福童の名前で蝶のように飛んで行きます」と謝意を述べ、さらに、日本政府に公式謝罪と法的賠償を求め、韓国政府には「和解癒し財団」の早期解散を要求した。 
翌26日はナヌムの家を訪問し、オープンしたばかりの「追悼館」「遺品館」を見学、また、「平和の碑」の制作者である金ソギョンさん、金ウンソンさんのアトリエを訪問し、お話をうかがうことができた。 
挺対協の協力を得ながら企画した2泊3日のツアーには20余名が参加、ツアーを通して今後の課題が見えてきた。

詳細はサイトまで



国際社会の声とかけ離れる日本の今 ~日本軍性奴隷問題から見る~ 渡辺美奈さん(wam事務局長)講演会

《 報告 》





12月17日、国連の人権機関等に対しても情報提供を続けている、アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)の渡辺美奈さんからお話を聞きました。
渡辺さんの講演内容の一部を報告します。 




ユネスコ「世界日記憶」登録をめぐって 

2016年5月、日本軍「慰安婦」の記録をユネスコ「世界の記憶」に登録するため、韓国、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、オランダ、東ティモール、日本の8カ国の民間団体と大英帝国戦争博物館が共同申請を行いました。wamもこの8カ国の国際連帯委員会に参加しています。それに対して、否定主義者たちも登録申請をしており、2017年10月のユネスコ「世界の記憶」プログラム国際諮問委員会は両方の申請者に対して関係者間で対話をするよう勧告を出しました。
ユネスコ「世界の記憶」は、本来、市民が申請することができ、「記録物」を人類の重要な遺産と認めた時、適切に保管し、誰もがアクセスできるようにすることを目的とし、歴史観とは関係なく認められるものです。今回申請された「『慰安婦』の声」は2700点もの資料が含まれており、「記憶」するに値する貴重なものであったにも関わらず、このような結果になったのは、日本政府が分担金の不払いや、加害国側から異議申し立てできるようにルールを変更させようと圧力をかけていたことが大きく影響しているようです。登録が延期され、このような勧告になった経緯について、必ず明らかにされなければなりません。 ユネスコ「世界の記憶」として登録されることは、被害者の被害回復措置のひとつとなり、戦時性暴力の記憶が世界的に認められる先例になるでしょう。


海外の市民運動との連携 

「慰安婦」問題と関連した国際社会の動きとして、関西ネットから、この間のサンフランシスコ市(SF市)が設置した「慰安婦」記念碑に対する吉村大阪市長の対応と、姉妹都市解消に至るまでの経過について報告しました。
記念碑の設置にあたりSF市民団体「『慰安婦』正義連盟」(CWJC)から関西ネットに支援の依頼が来て、それに応えるべく、SF市議やリー市長宛ての要望書に賛同やメッセージを集めて送り、また、吉村市長への抗議行動にSFからメッセージが届くなど、海外の運動団体との連携モデルにもなりました。 




国連人権理事会(UPR)日本審査と勧告 

2017年10月、国連人権機理事会の第28回普遍的定期審査(UPR)作業部会行われました。
これは、国が人権状況を審査し、指摘するもので、今回日本政府は196カ国のうちの106カ国から日本の人権問題について指摘され、「慰安婦」問題については、韓国、朝鮮民主主義共和国、中国の3カ国が言及し勧告しました。日本政府はこれまでも3回勧告をうけていますが、1度も勧告を受け入れるとは言っていません。
韓国は発言の中で「日韓合意」について、多くの被害者と市民社会は「合意」は不十分だと考えていると、国際社会に向かって伝えたことは重要です。 
一方、韓国政府は「日韓合意」の交渉過程や合意内容を検証するためTF(タスクホース)チームを立ち上げ、間もなく結果が発表される予定ですが、チームのメンバーにこれまでこの問題に取り組んで来た人が選ばれていないことに不安も感じています。 


【抗議行動報告】 勝手に姉妹都市解消宣言⁉ 歴史と女性の人権否定するな! 「慰安婦」像の何があかんの?吉村市長

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 12月7日18時、吉村大阪市長に抗議するスタンディングを大阪市役所前で行いました。すでにマスメディアからも報道されている通り、サンフランシスコ市(以下SF市)が日本軍「慰安婦」のモニュメントを市有化したことを機に、姉妹都市提携を解消しようとしています。大阪市は橋下前市長の時から「慰安婦」モニュメントをめぐって執拗にSF市に対して抗議を続けてきていますが、大阪市長の主張は「日本政府の見解と違う」「日韓合意違反」などいうものであり、まともな歴史認識や人権感覚を持っている人なら恥ずかしくて口にするのもはばかられる内容です。また安倍首相もSF市長に圧力をかけていることを公言しており、「大阪市や日本政府は極右であり人権感覚が欠如している」と国際的にも孤立するばかりです。(詳細については抗議文をお読みください。)

 スタンディング行動に先立つ17時、40人の仲間とともに大阪市長に赴き、抗議を申し入れました。
 そしてスタンディング行動では100人ほどの人が路上に集まり、一人ひとりが黄色いペンライトを手に抗議の声を上げ、道行く人に訴えました。

 まず最初に、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークからこの間の経過と抗議文の申し入れについて報告しました。続いて、おんな・こどもをなめんなよ!の会から大阪市長に申し入れた抗議文を読み上げ、そして次に日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークからSF市民たちで結成された「慰安婦」正義連帯の声明を読み上げました。
 そして以下のように、賛同団体から次々と力強いアピールがありました。


女性問題研究会
「大阪市民から姉妹都市を解除してほしいなんて声は出ていない。もっともっと市民が声を上げよう!」

日本軍「慰安婦」問題早期解決をめざす大阪の会
「教育現場では子どもたちに国際理解を求めるよう言っているのに、肝心の大阪市長がそれに逆行するようなことをしてどうするのか」

性暴力を許さない女の会
「吉村市長は女性の人権を大切にしない街として大阪市を国際社会で有名にした。大阪市や日本の評判を地に落とした吉村市長は、ひょっとして反日? 日本を貶めるような反日行為は許さへんで!」

セクシャルハラスメントと斗う労働組合ぱあぱる
「日本は性暴力に甘い国。それは過去の日本軍『慰安婦』問題に向き合っていないから。女性が性暴力を訴えやすくら加害者が処罰される社会を築きましょう」

OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)
「サンフランシスコの像は朝鮮半島・中国・フィリピンの少女3人が手を繋いでいる。この像の何が問題なのか?サンフランシスコ市民の思いがこもっている。この中之島公園にこの像があってもいいんじゃないのか?」

新日本婦人の会
「私たちが歴史と向き合えるのかどうか問われている。万博カジノは許せないが、国際都市を目指すと言うなら歴史と向き合うべき」

 そして市役所の周りをぐるりと歩きながら全員でシュプレヒコールを挙げ、吉村市長に怒りを届けました。
 私たちは女性の人権を否定し、歴史を否定する吉村市長を絶対に許しません!

吉村市長!勝手に姉妹都市解消するな!
サンフランシスコ市長に対する圧力の恥を知れ!
吉村市長はこれ以上「慰安婦」被害者たちの尊厳を傷つけるな!
「慰安婦」問題の歴史否定を許さないぞ!
女性の人権、無視するな!
吉村市長は大阪市民の声に向き合え!

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インドネシア・南スラウェシの被害女性の声を聴く

1月29日、アムネスティ・インターナショナル日本と「慰安婦」問題の解決を求める北摂ネットワーク・豊中の主催による、鈴木隆史さんの学習会が開催され、参加しました。鈴木隆史さんはインドネシア・スラウェシ島の南スラウェシで、日本軍の性奴隷にされた女性たちの聞き取りを継続して行っています。

あたかも日本では「慰安婦」問題は日韓の外交問題のように扱われることが多いですが、それは全く正しくありません。そして被害者を取り巻く状況も国によって全く異なります。インドネシアは国民基金の調査や個人給付の対象からも外れ、謝罪や補償なども問題になることなく、ニュースで報じられるような少女像云々というような政治さえも全く無縁の、まさに貧困と孤独と絶望の中に暮らしています。

鈴木さんが聴き取っている被害者は、スラウェシ島の海軍基地に併設された慰安所で「慰安婦」にされた、南スラウェシの女性たちです。この日数人の被害証言の映像を見ました。

ヌラさんは学校から友人と一緒に帰ってくるところで拉致され、慰安所に入れられました。慰安所で覚えた日本語「バゲロー(馬鹿野郎)」「ハンゴーモテコイ(飯盒持ってこい)」という日本語が聞いていて痛かったです。解放後、2日間かけて歩いて家に帰ったのですが、「日本人とセックスした女は汚いのでいらない」と家から放逐されました。その後、遠縁の娘を引き取りましたが、その娘がヌラさんのことを「正直で礼儀正しく生きてきた」と語っていたことがとても印象的でした。

アランさんは日本軍の飛行場のそばに住んでいて、家の裏手にある日本軍壕で身の回りの世話をするよう命じられ、そのままレイプされました。彼女は慰安所に入れられたわけではないのですが、毎晩のように日本軍に呼び出されてはレイプされ続けました。しかし彼女はそのことを家族には一切言わず、戦後一緒になった夫にも口を閉ざしていたそうです。晩年、壕での体験を娘さんに告白し、娘さんは村の住民にも聴き取り調査を行ったところ、15人もの人が同じ被害に遭っていたそうです。もちろん実際にはもっとたくさんの人が被害に遭っていたことでしょう。

インドネシアにはシリという文化があり、強かんにあった女性は恥とされ、家族から追放されたり、場合によっては殺されたりすることもあるそうです。そんなインドネシア社会の中で、被害者たちは全く孤独に70年間暮らしてきました。

当時を知る男性たちに「身内に被害女性はいるか」と尋ねても、誰もが口を揃えて「いない」というのだそうです。そんなわけはありません。被害女性はいなかったことにされるのです。

鈴木さんが聴き取った女性たちも、動画の中で「周囲の人は誰も知らない、誰にも言えない」と仰っていました。遠い日本から来た研究者の鈴木さんに対してだからこそ言えることもあるのです。

そんな中で私たちは何をすればよいのでしょうか。

謝罪とは、補償とは、その人の属する政府から要求されなければ応じられないものなのでしょうか?

国家と国家の交渉事でしか解決できない問題なのでしょうか?

そんなはずはありません!

過去の加害事実を直視し、被害者に対して真摯に謝罪し補償することは、加害当事国として自発的に行うことができるはずです。そしてそのためにできることが、私たちにまだあるはずです。

(だい)

東ティモールの被害者、イネスさんの証言

11月7日、なんば市民学習センターにて、大阪東ティモール協会の主催による日本軍「慰安婦」被害者のイネスさんを囲む会合がありました。イネスさんは今回東京で行われた集会と外務省交渉のために来日していただいていたところ、来阪され今回の機会を得ました。主催者のご厚意により、関西ネットのメンバーも数人参加させていただきました。
イネスさんは東ティモールの温泉地の慰安所に入れられました。昼は兵舎を造るための労働に狩り出され、夜は兵士たちに強かんされました。少なくて5人、多いときには10人、毎晩毎晩。細長い建物だったという慰安所に、10人ほど監禁されていたそうです。慰安所には馬、豚、鶏、その脇にイネスさんたちの部屋がありました。カネも、何も貰えない、与えられるのは苦痛ばかり……。
日本が敗戦し、慰安所からも解放され家に帰るとき、イネスさんは慰安所で産んだ赤子を日本兵に取り上げられたそうです。その赤子の運命を、イネスさんは知りません。
解放後、結婚しましたが、夫には自分の体験をひた隠しにしていたそうです。その辛い体験を、イネスさんは外務省の担当者に話し、そしてこう訴えました。
「私の子がどうなったのか教えて欲しい!」
これに対する外務省の対応は、こんな感じだったそうです。
「ようこそ遠くからいらっしゃいました。辛い体験をよくぞお話し下さいました。ご苦労様です。気をつけてお帰り下さい」
誠意の欠片もない!!!
嘘でもいいから「精一杯努力して調べてみます」とくらい言えないのか?!
イネスさんはとても辛いはずの体験を、信じられないくらい淡々と証言しました。「当時はとても辛く日本人を恨んだりしていたけれど、今はどの民族も同じだと思っている」とも。
一体どれだけ辛い体験をすれば、このような境地に達するのでしょうか?
同行したイネスさんの息子さんは、会合の最後にこのようにおっしゃいました。
「2006年の公聴会で母が初めて証言して以来、母と行動を共にしてきました。
この問題は日本が国家として責任をとらなくてはいけない。
私たちを支援してくれる人が私たちの家を直すために出資してくれているけれども、家を直したら周囲の人に『補償された』と思われるだろう。だから私たちは家を決して直さない」
そこまでして真っ当な正義を求めている人たちに、私たちは何が出来るでしょうか? 実現しなければならないのは、私たちの日本政府に、国家責任を認めさせ、謝罪させること。賠償を勝ち取り、そのお金でイネスさんの家を直すこと。
私たちがやらなければならないことは尽きません。その日までがんばって闘おうと、決意を新たにしました。
(だい)

日本軍「慰安婦」被害を記憶するメモリアル建設運動inアメリカ(集会報告)

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 11月4日、KCC会館にて、「日本軍『慰安婦』被害を記憶するメモリアル運動inアメリカ~サンフランシスコとグレンデールの活動家を招いて~」と題して集会を開催しました。コリアNGOセンターとの共催です。アメリカから「慰安婦」正義連盟(CWJC:Comfort Women Justice Coalition)のメンバーをお招きし、アメリカ社会で「慰安婦」問題を広めるための取り組みを学びました。

 サンフランシスコ市で「慰安婦」決議をあげようと動いているとき、日本から右翼が大挙して押しかけました。幸福の科学やなでしこアクションといった人々が公聴会で「『慰安婦』はでっちあげ、売春婦」などと証言し、そしてあろうことか日本の外務省が右翼を応援し、米良光一や呉善花の著作を各市議会議員に送りつけました。こうした動きに危機感を抱いたメンバーでCWCJが結成され、市議会議員に対して丁寧なロビー活動を行ったそうです。当初は「日米関係に影響を与えるのでは」と躊躇する議員もいたそうですが、これは女性の人権の問題であり、現在進行形の問題であると説得。その結果、2015年9月22日に「慰安婦」碑を建設する決議案は全会一致で採択されました。

 またCWJCは教科書をめぐる運動にもかかわっています。CWCJの働きかけによって、サンフランシスコ市で「慰安婦」問題が記載されることになりました。アメリカの教育カリキュラムは欧米中心で、あとはナチスのユダヤ人虐殺。サンフランシスコにはアジア系の生徒が多いため、アジアの人権問題について教えることは非常に重要なことです。しかしここにも日本の外務省が介入しました。教育委員会が発表した文面には日韓「合意」を説明するウェブサイトがリンクされており、CWJCは現在取り下げを要求しているところだそうです。
 「慰安婦」問題を教えるということは国家による人権侵害を教えるということであって、日韓関係を教えるということではありません。被害にあった11ヵ国の全ての女性に関わることならともかく、日韓「合意」がなんの関係があるでしょうか?


 ここでグレイス・シミズさんの証言を紹介したいと思います。彼女が「慰安婦」問題に関わるきっかけとなったお話しは衝撃的でした。
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 それは第2次世界大戦中に起こった、彼女の父親に対する不正義です。
 彼女の父親は広島出身で、10代で移民としてペルーに渡りました。そのペルーの自宅で拉致され、米国内の軍基地に移送され、重労働に従事させられました。当時アメリカはラテンアメリカから独・伊・日系移民を捕虜交換のため、12万人も強制連行し、そのうち6千人が日系移民だったそうです。
 そしてそこから解放された後も、不法滞在者として収容所の中に入れられました。自ら連行しておきながら不法滞在とは! 1988年に日系移民に対する謝罪と補償を行われたときも、不法滞在を理由にそこから除外されました。
 彼女にとって日本軍「慰安婦」問題とは、自分の父親にかけられた不正義を正すことと全く同じなのです。
 歴史を否定したい人たちは「だからどこの国も同じ事をしていた」と言うのでしょうね。しかしグレイスさんが日本軍「慰安婦」被害者を他人のことと思えないように、そして韓国のハルモニたちがベトナムで韓国軍にレイプされた女性たちを他人のことと思わないように、あるのは国の違いではなく、加害者側であるか被害者側であるかということだけです。そして正義がどちらにあるのかは、あまりにも明らかです。

 右派は「『慰安婦』を問題にすることで日本人の子どもたちがいじめられている」とキャンペーンします。もちろんそんな事実はありません。今回CWJCの方々からお話を伺っても、右派の言っていることは嘘で塗り固められている、まさに「息をするように嘘をつく」ようだと分かりました。
 しかしアメリカの日系社会の中にもそのような意見に同調する人はいて、それは日本領事館と利害関係にある人だそうです。そして日本領事館と利害関係のない多くの日系アメリカ人は、つまり自らの人権を闘い取ってきた人たちは、日本軍「慰安婦」問題を自分のことのように人権問題と捉えているということが分かりました。
  今、世界を舞台に歴史戦が戦われていると右派はしきりに言いますが、それは彼らの言うような国家間の争いではなく、国家対市民の闘いなのだと気付かされました。
 フィリス・キムさんがこうおっしゃっていました。
 「そもそも日本と韓国に合意する資格があったのか? 日本政府が11ヵ国の被害当事者に解決を示すべき」
 私たちの敵はなんであるのか。そして本当の解決策はどのようなものであるべきなのか。そこを意識しながら、日本軍「慰安婦」問題をどう社会化していくかという課題に立ち向かって行こうと決意しました。
(だい)

アジアの「慰安婦」被害者たちは訴える!(集会報告)

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 11月2日、天満・北区民センターにおいて、「日韓『合意』は解決ではない アジアの『慰安婦』被害者たちは訴える!」と題して証言集会を開催しました。300人入る会場は、平日にもかかわらず多くの市民が集まり、日韓「合意」をめぐる関心の高さを表していました。

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 フィリピンから来られたロラ・エステリータから、過去の辛い被害体験を語っていただきました。
 ネグロス島の市場で日本兵に拉致され、日本軍の駐屯地に監禁、米軍がやってくるまでの3週間レイプされ続けました。日本軍が山に逃げ解放されると、家では母が向かえてくれ、平穏な暮らしが戻ってくるかと思いきや、ロラは被害体験から逃れるようにマニラに移りました。中国人の男性と結婚し、子どもを5人も受けますが、その後離婚。生きていくため、子どもを育てるために様々な仕事をしたといいます。年老いて、マリア・ロサ・ヘンソンさんがテレビで被害者は名乗り出るよう呼びかけているのを見ても、「ロサが正しい」と思うようになり名乗り出るまで、1年間もかかったそうです。
 いつまでも被害体験にさいなまれる人生を、私たちはとても重く受け止めました。そんな辛い人生を語った最後に、ロラ・エステリータはこうおっしゃいました。
 「事実を隠すことはできないのだと、日本政府に訴えたい」

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 インドネシアからはチンダさんが初来日され、証言されました。
 南スラウェシの綿摘みの仕事をしているところを、オケダという日本軍の将校に捕まり、兵舎に監禁され、オケダとその部下に連日何度も何度も強かんされ続けました。日本軍がいなくなった後家に帰ったが、そこでは温かく迎えられることはなく、「お前は汚れている」と家を追い出されたそうです。その後、手伝いなどをして、世間とは切り離されるように生きました。言い寄る男性もいたそうですが、決して結婚することはありませんでした。処女ではないから。少しずつお金を貯めて、菓子を作り売り歩くようになりました。今も、菓子を売り歩いて生活しています。
 「たった一人で生きてきた。汚れたから。私には未来がない。年老いて膝も痛い。じきに歩けなくなるだろうし、そうなれば菓子を売り歩くこともできない。私にはなにもない」
 そう呟くように語ったチンダさんは、今回の訪日についてこのようにおっしゃられました。
 「オケダに責任を取って欲しい。ここに来て、謝って欲しい。もしオケダが生きていないのであれば、日本政府に賠償して欲しい」
 初めて人前で証言されたチンダさんの言葉に、涙を抑えることができませんでした。貞操観念の強いイスラム社会では、強かんされるということは、精神を奪うだけでなく、社会生活そのものを略奪することと同じなのです。84歳の人生の最晩年ともいえるときに初めて訴えられる苦しみに、私たち日本の市民はどう向き合い、何をすればいいのでしょうか。

 ロラ・エステリータに同行したリラ・ピリピーナのレチェルダ・エクストレマドゥーラさんは、最近の現状をこのように語っていました。
 「174人いた被害者のうち105人が亡くなり、ほか多くの人の居所さえ分からない。フィリピンの多くの被害者は貧困の中にあるからだ。こうやって人前で証言できるロラも、ここにいるロラ・エステリータだけになってしまった。
 ドゥテルテ大統領訪日に合わせ、私たちは10月26日に抗議行動を行う予定だったが、被害者が集まることができず中止せざるを得なかった。被害者の遺族を組織したが、遺族たちも貧困の中にあり、声をあげることができない。リラ・ピリピーナにも資金がなく、フィリピン側の運動は限界に来ている。
 だからここにいるみなさん、日本の側から日本政府に訴えて欲しい。歴史的な不正義を正す活動を日本からおこして欲しい。
 日韓『合意』は強制性を認めないことを前提にしているが、フィリピン(やインドネシア)の被害者からしてみれば、そんなことはあり得ない。日本政府は強制性を認めなければならない。被害者を欺き、また日本市民も欺いている日韓『合意』を許すわけにはいかない」

 私たちは今回、おそらく被害者をお招きする最後の証言集会をおこなったのだと思います。年老いた被害者たちの思いを、私たちはしっかりと胸に刻めたでしょうか? バトンをしっかりと受け取れたでしょうか?
 これからは私たちが日本政府の不正義を正していきます。私たちは胸の中でそう誓い、ロラ・エステリータとチンダさんに約束しました。
(だい)

【集会報告】 日韓「合意」は解決ではない! ~8.14日本軍「慰安婦」メモリアル・デー 大阪行動~

 8月14日、関西では沖縄から高里鈴代さんをお迎えして、「変えるために、ともに行動しよう」と題して講演を聴き、その後デモ行進を行いました。
 3月に米兵による観光客への暴行事件がおこった時、米四軍調整官が「よき隣人として努めている」とは言うけれど謝罪の言葉はなく、翁長知事は「戦後70年間、よき隣人という言葉も実行されたことがない」と怒りをあらわにしました。
 そんなことがあった直後の5月、うるま市での元海兵隊員による女性に対する暴行・殺害事件がおこったのです。
 高里さんの友人は「20年前のあのとき、基地をなくしておくべきだった」と言ったそうです。95年の少女暴行事件の時、沖縄の人々の怒りに押される形で普天間返還が約束されたというのに、それがなぜか辺野古の新基地建設へと変質していきました。なぜそうなってしまうのか? 今、沖縄で起こっている性暴力被害の状況は、なんと日本軍「慰安婦」問題における日韓「合意」と似ていることでしょう。
 安倍首相も、日本軍「慰安婦」被害者に謝罪の言葉を述べることなく、たかだか10億円で被害者の尊厳回復の象徴である「少女像」の撤去を要求し、その10億も繰り返し「賠償ではない」と念押しします。
 私たちも25年前に解決させておかなければならなった問題を未だに闘い続け、金学順さんや姜徳景さんの「謝罪を」「責任者処罰を」という願いは、「謝罪なき10億円」へと変質させられています。これでは被害者に対して二たび加害行為を行っているのと同じです。
 なぜあのとき解決させることができなかったのか、今なお繰り返されている日本政府の加害行為をなぜ止めることができないのか、怒りをシュプレヒコールに変えてデモ行進を行いました。(だい)

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【アジア連帯会議3日目】決議および行動計画採択

3日目は、午前中議論し、「決議文および行動計画」を採択しました。

いつもであれば様々な意見が飛び交うのですが、今回は方針の根本を巡るような議論はありませんでした。それだけ、やらなければならないことがはっきりしているからです。

12.28合意は解決ではないということ。
第12回アジア連帯会議で採択された「日本政府への提言」を実現することでしか、解決はないということ。
その実現のために様々な行動を惜しまないこと。

以下にその文面を掲載します。

各国の被害者と支援者で話し合われた「決議および行動計画」をお読みください。そして私たちの足元から、行動を起こしましょう!(だい)




第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議 決議および行動計画

私たちは、<真実・正義・賠償・再発防止のために>というテーマで、2016年5月18日から20日まで、ソウルにおいて第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議を開催した。フィリピンのエステリータ・バスバーニョ・ディ、東ティモールのイネス・マガリャイス・ゴンサルベス、大韓民国の吉元玉、金福童、安点順、李容洙さんら生存者と、東ティモール、フィリピン、インドネシア、台湾、香港、中国、日本、アメリカ、オランダ、韓国などの活動家が参加した。
私たちは今回の会議で、2015年12月28日に韓国と日本の外相会談後、電撃的に発表された日本軍「慰安婦」問題に関する両国政府間合意(以下、12.28日韓合意)が、過去25年間問題解決のため努力してきた被害者と市民社会の熱望を踏みにじる重大な挑戦であるとの認識を共有した。何より12.28日韓合意は、両国政府が主張するような「最終的かつ不可逆的な解決」ではないのはもちろんのこと、根本的に日本軍「慰安婦」問題の解決策になりえないという事実をはっきりと確認した。
ここに、私たちは第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議の名で次のとおり宣言する。

1.12.28日韓合意は日本軍「慰安婦」問題に対する解決策にはなりえない。
-被害者が完全に排除され、被害者中心の人権原則が反映されていない。
-第12回アジア連帯会議で採択し、第13回アジア連帯会議で再確認した「提言」、すなわち「犯罪事実と責任認定」、これに基づく「翻すことのできない謝罪、賠償、真相究明、歴史教育」等が盛り込まれていない。
-韓国以外の被害国被害者が全く考慮されていない。

2.私たちは、このような誤った合意で日本軍「慰安婦」問題を終結させようとする日韓政府に強く抗議し、次のとおり要求する。
-日本政府と韓国政府は、12.28日韓合意が日本軍「慰安婦」問題の解決策にならないことを認めよ。
-日本政府は、全ての被害者と市民社会の要求に耳を傾けてアジア連帯会議の「提言」を受け入れ履行せよ。
-日本政府は、犯罪事実を歪曲し否認し続けることによる、被害者への人権侵害をやめよ。
-日本政府は、平和の碑の移転撤去など不当な要求を即刻取り下げ、誠実な姿勢で歴史と向き合え。
-韓国政府は、12.28日韓合意を拒否する被害者と市民社会の要求を尊重し、国際人権規範に則った正しい問題解決のため努力せよ。

3.今後、私たちは連帯して、次のような行動を積極的に展開する。
-12.28日韓合意の深刻な問題点を各国および国際社会に広く知らしめ、被害者の要求を盛り込んだアジア連帯会議の「提言」が実現されるよう引き続き活動する。
-日本政府がすべての日本軍「慰安婦」被害者の人権を回復し、問題を解決するよう求め活動する。
-被害者とともに日本軍「慰安婦」問題に関する真実、正義、賠償の実現と再発防止を市民社会が先頭に立って成しとげるよう活動する。

2016年5月20日

第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議参加者一同

<参照>
「日本政府への提言~日本軍「慰安婦」問題解決のために」

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日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク

Author:日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク
わたしたちは日本軍「慰安婦」問題解決のため、関西を中心に活動しています。

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