2016/05/05
ゴールデンウイーク真っ最中の夜でしたが、ヨドバシカメラ前に55人の皆さんが集まってくださいました。
関西ネットからの経過報告では、やはり日韓合意に関することが中心になりました。日本政府が10億円の支出と引き替えに「少女像」撤去を求めていると言われることに対し、政府は否定とも肯定ともつかぬあいまいな態度に終始していることなどを報告しました。
パウィチョロンの踊りに続き、5月13日夜にエル大阪で、旧・橋下市長の「慰安婦」・性暴力発言を許さず辞任を求める会が開く集会、「おんなこどもをなめんなよ!アベ政治はこの夏でしまいや」の実行委員の方が、集会への参加呼びかけアピールをされました。当日の昼間、伊丹で開かれた集会でゲストの落合恵子さんが話された、「Fuck You」(おまえを強かんしてやる)が「敵の本拠地を全滅させる」という意味でも使われるという事実を紹介し、女性蔑視や性暴力は戦争と繋がっている、それを打ち破らねばならないと訴えられました。
次に関西ネットから、4月29日の「蘆葦の歌」上映会の報告をしました。台湾で「慰安婦」被害者支援を行っている「婦女救援基金会」が、ワークショップなどを通じて被害者の心を解放し、尊厳回復を果たすことができたのは、「慰安婦」問題に関わる以前から、DVや性暴力、人身売買の被害者救援を行ってきたからこそであったことを紹介し、「慰安婦」問題が女性への人権侵害の問題にほかならないことを訴えました。
また、朝鮮学校の高校無償化除外や補助金停止の問題に取り組んでおられる方が、政権による朝鮮学校差別を厳しく批判し、朝鮮学校の生徒たちが味あわされている苦しみは、「慰安婦」被害女性たちの苦しみと重なり合うと話されました。そして、6月11日夜に東成区民センターで、朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪が開く田中宏さん講演会(「朝鮮人って悪いことなん?」子どもたちの問いにどう答えたらいいのか。)への参加が呼びかけられました。
「京義線に乗って」の踊りでは、なんと、通りかかった外国人観光客の方々が飛び入り参加してくださり、サプライズの国際連帯は、水曜ダンサーズの練習不足を補ってあまりある効果をもたらしてくれました。その様子を見ておられた韓国からの観光客の方が「コマスムニダ」と言いながら通り過ぎて行かれました。
続いて、いつも大阪駅前水曜集会の防衛にあたってくださっている労働組合の委員長さんから、4月16日になかまたちと参加してくださった関西ネット主催「国連報告 日本軍『慰安婦』問題被害者不在の日韓合意は解決ではない~日本政府は国連勧告を受け入れ、被害者の人権回復を!」集会とデモの報告がありました。国や行政が当事者抜きで物事を決めることは、「解決」などではない。そのことは自分たちの運動とも大いにつながっていると、虐げられながら生き抜いてこられた「慰安婦」被害女性たちに寄り添う熱い思いが語られました。
また、インドネシアのスラウェシ島を訪れ、日本軍の性暴力被害者から直接聞き取りをされている方が、「慰安所」というもののない地域にあって、近くに侵攻してきた部隊の兵士から、自宅近くの壕に毎夜呼び出されて強かんされ続けた女性のことを話してくださいました。その方は亡くなる時に、被害を受けた壕があった場所に自分の墓を建てるようにと娘さんに言い残されたとか。その意味を推し量ることは難しく、被害者一人一人には、他者にはうかがい知れぬ心の深淵があることを感じずにはいられませんでした。
若者アピールでは、フィリピンの「慰安婦」被害者からの聞き取り等に取り組んでこられた学生さんが、女性としての視点から「慰安婦」問題について自分が考えていることを伝えた上で、今私たちが働きかけなければならない一番の対象は、この場を無関心のまま通り過ぎていく多くの人々、とても難しいことだが、なんとかがんばりたいと話してくれました。
皆で「HANA ひとつ」を歌った後、まとめのシュプレヒコール。手拍子に会わせたノリの良い言葉を、コール担当者と参加者全員が交互に繰り返すという新趣向で大いに盛り上がりました。(たな)