2014/07/28
【関西ネット抗議文】橋下さん、直ちに市長を辞任してください! 「慰安婦」問題は被害者に向き合ってこそ解決できるのです
橋下徹大阪市長「慰安婦」問題は被害者に向き合ってこそ解決できるのです
私たちは、橋下大阪市長に対し、度重なる女性蔑視と歴史歪曲の責任をとって辞任するよう求める公開質問状を6月30日に提出しました。しかし、市長からの回答はなく、「回答しません」という市担当による伝言のみでした。私たちは2012年8月21日の橋下市長の「慰安婦」問題発言以降、発言の撤回と謝罪と辞任を何度も求めてきましたが、回答しないという不誠実な対応に終始してきたことに断固抗議するものです。
さらに、7月12日には関西テレビ「たかじんNOマネーBLACK」に出演し、「(自分が)慰安婦発言したことはほんとによかった」「日本人がこの問題はどういうことだったのか、河野談話がどういうものだったのかを考えるようになった」と日本だけではなく国際社会から非難を受けたことについて開き直りの発言を繰り返しています。そして「旧日本軍だけが悪い悪いと言われるんじゃなくて、世界各国軍が二度と同じ過ちをせずにみんなで反省しましょう」と言い続けることだ」とピンボケ主張をしていますが、果たしてその主張が国際社会に、特に被害国に通用するでしょうか。また、日本も悪いというのであれば、それについて日本としてどう対応するのか、そこが問われているのです。
日本政府は「総じて本人の意思に反していた」ことを河野談話で認め、他方で「強制連行はなかった」と反論しています。騙したり、拉致して連れて行くのは当時でも違法で問題ですが、最も重要なことは「本人の意思に反して集められ」、そこでの生活は「強制的な状況の下で痛ましいもの」だったことです。その人権じゅうりんの状態こそがまさに性奴隷ではないですか。しかし、その事実に向き合わず、他国の批判をすることで被害女性の尊厳をさらに傷つけ、「慰安婦」制度の実態については知らんふりをしているのが橋下市長なのです。そうしなければ「日本軍だけが悪いんじゃない」と言えないからです。
国連自由権規約委員会が7月24日に発表した最終見解は「公人によるものおよび締約国の曖昧な態度によって助長されたものを含め、元『慰安婦』の評判に対する攻撃によって、彼女たちが再度被害を受けることについても懸念を表明する」と断じています。これは橋下市長、籾井NHK会長や安倍政権、国会での維新議員の暴言や姿勢に対する勧告に他ならず、国際社会の声に謙虚になるべきです。
さらに番組では「歴史認識というのは外交戦争だ」と発言しています。アジアの国々を植民地支配や侵略した日本の大阪市長がこのような発言をしては国際都市・大阪の市長は任せられません。これでは被害国の反発を買うだけでとても友好な関係は築けません。
また、橋下市長は7月10日の記者会見でヘイト・スピーチ対策について発言していますが、橋下市長の「慰安婦」被害者や朝鮮学校に対する発言そのものがヘイト・スピーチであり、街頭でそれを許す土壌となっているのです。鶴橋で、韓国領事館前で、大阪市内の各地でヘイト・スピーチが何度も繰り返され、在日の大阪市民が深く傷ついていても放置=容認してきたのに、今になって「対策」とはどういうおつもりなのでしょうか?「(彼らに)市役所前でやってもらう」とは全く問題のはき違えで、「表現の自由」を楯に基本的人権がじゅうりんされるのを私たちたちは見過ごすわけにはいきません。
橋下市長、私たちはあなたが「慰安婦」発言の撤回と謝罪をし、公職から辞任するよう求め続けます。直ちに市長を辞めてください!
2014年7月28日