【挺対協声明】財団設立を強行し、被害者と支援団体そして国民の思いを踏みにじる政府を糾弾する

[挺対協声明]

財団設立を強行し
被害者と支援団体そして国民の思いを踏みにじる政府を糾弾する




韓国政府が今日、日本軍「慰安婦」被害者支援のための財団設立準備委員会を公式発足させ、初会合を開く。来月には財団を公式発足すると発表し、歴史の時計の針を逆回しにした、12月28日の日韓政府間の日本軍「慰安婦」合意を推し進める構えだ。



合意後5ヶ月間、韓国全土や国際社会でたいまつのように巻き起こった合意反対と無効化の声を無視し、不通と独断で財団設立を強行しようとする政府に、言葉にできない深い絶望と怒りを感じる。



12.28合意は、被害者を排除してなされたという手続き的な欠陥はもちろん、内容においても賠償ではない「お金」で被害者の口をふさぎ、歴史を消し去ろうとする間違った合意だということが、各国市民社会だけでなく、国連人権専門家などからも確認されてきた。何よりも、被害者は最後まで反対の意思を表明し、日本の国家的犯罪に対する明確な責任認定と法的賠償など、過去25年間叫んできた正当な要求を実現するよう訴えている。5月18日から20日まで開かれた<第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議>では、10地域から参加した生存者と活動家が、12.28合意が両国政府の主張どおり「最終的で不可逆的な解決」ではないどころか、根本的に問題解決がなされなかったと宣言し、このような間違った合意で日本軍「慰安婦」問題を終結しようとする日韓政府を強く糾弾した。



しかし、この叫びを聞かず、いや聞いても聞かないふりをする白々しい日韓両政府が、「和解と癒し」のための財団の設立を強行するとは、いったい誰のための、また誰による和解であり癒しなのか問わざるをえない。政府間政治的談合に過ぎない、紙切れ一枚残さないたった数行の外相の口頭発表で、25年以上正義のためたたかってきた被害者と民間団体の努力を無力化させ、生涯重くのしかかった苦痛の中で生きてきた被害者を再び絶望に陥れる、あきれた現実をとうてい信じることができない。



今だ日本軍「慰安婦」問題に対する強制動員を公式的に否認し、被害者の苦痛とたたかいを象徴する平和の少女像の撤去を要求する日本政府を庇護するかのように、間違った合意を忠実に履行する朴槿恵政府の屈辱外交が、彼らの言葉どおり本当に被害者の名誉を回復し傷を癒すことなのか?時間との闘いの中にいる被害者に向かって、かえって時間を言い訳に「独断的な合意」をしておいて、賠償でもない性格さえ不透明な「お金」を受け取れと強要する。日本政府が「責任」だと言うと「法的責任」、「政府予算」と言えば「賠償」と過大装飾や創意的解釈をして、日本軍「慰安婦」問題を終結させようとする朴槿恵政府に、これ以上日本軍「慰安婦」被害者を慰労する資格さえ残っていない。



4.13総選挙で不通と独善に向かう政府と与党に背を向けた民意を土台にして、ついに30日、20代国会が開会した。両国政府間の合意は、法的・政治的・外交的に無効であることを確認し、日韓両政府が日本軍「慰安婦」被害者に対する真の謝罪と法的賠償などのため責任ある再交渉を推進することを求める決議がすぐにでも上程される予定だ。あまりにも当然な民意の表明であり、立法府の警告である。政府はこれをしっかりと見て聞き入れなければならない。合意以降、至るところで爆発した憂慮と怒り、反対と訴えをこれ以上無視してはならない。



日韓両政府に要求する。被害者の思いを踏みにじり、市民社会を無力化し、国民の思いを地面にたたきつけるような間違った合意の強行を中断せよ。特に、これまで孤軍奮闘し民間外交によって被害者と市民社会が実現してきた国際社会の判断と支持そして被害者たちの妥当な要求を一瞬にして覆してしまった政治的合意をしただけでは事足りずに財団設立を強行するならば、韓国政府は日本政府に10億円で免罪符を売り渡した恥ずかしい政府として歴史に残ることになるだろう。



私たちは、被害者と市民の思いをこめた<日本軍「慰安婦」正義と記憶財団>設立をはじめ、韓国だけでなく各地のすべての被害者とともに、両国政府の不当な動きに屈せず、日本軍「慰安婦」問題の正義の解決のため前進することをあきらかにする。



2016年5月31日

韓国挺身隊問題対策協議会

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【アジア連帯会議3日目】決議および行動計画採択

3日目は、午前中議論し、「決議文および行動計画」を採択しました。

いつもであれば様々な意見が飛び交うのですが、今回は方針の根本を巡るような議論はありませんでした。それだけ、やらなければならないことがはっきりしているからです。

12.28合意は解決ではないということ。
第12回アジア連帯会議で採択された「日本政府への提言」を実現することでしか、解決はないということ。
その実現のために様々な行動を惜しまないこと。

以下にその文面を掲載します。

各国の被害者と支援者で話し合われた「決議および行動計画」をお読みください。そして私たちの足元から、行動を起こしましょう!(だい)




第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議 決議および行動計画

私たちは、<真実・正義・賠償・再発防止のために>というテーマで、2016年5月18日から20日まで、ソウルにおいて第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議を開催した。フィリピンのエステリータ・バスバーニョ・ディ、東ティモールのイネス・マガリャイス・ゴンサルベス、大韓民国の吉元玉、金福童、安点順、李容洙さんら生存者と、東ティモール、フィリピン、インドネシア、台湾、香港、中国、日本、アメリカ、オランダ、韓国などの活動家が参加した。
私たちは今回の会議で、2015年12月28日に韓国と日本の外相会談後、電撃的に発表された日本軍「慰安婦」問題に関する両国政府間合意(以下、12.28日韓合意)が、過去25年間問題解決のため努力してきた被害者と市民社会の熱望を踏みにじる重大な挑戦であるとの認識を共有した。何より12.28日韓合意は、両国政府が主張するような「最終的かつ不可逆的な解決」ではないのはもちろんのこと、根本的に日本軍「慰安婦」問題の解決策になりえないという事実をはっきりと確認した。
ここに、私たちは第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議の名で次のとおり宣言する。

1.12.28日韓合意は日本軍「慰安婦」問題に対する解決策にはなりえない。
-被害者が完全に排除され、被害者中心の人権原則が反映されていない。
-第12回アジア連帯会議で採択し、第13回アジア連帯会議で再確認した「提言」、すなわち「犯罪事実と責任認定」、これに基づく「翻すことのできない謝罪、賠償、真相究明、歴史教育」等が盛り込まれていない。
-韓国以外の被害国被害者が全く考慮されていない。

2.私たちは、このような誤った合意で日本軍「慰安婦」問題を終結させようとする日韓政府に強く抗議し、次のとおり要求する。
-日本政府と韓国政府は、12.28日韓合意が日本軍「慰安婦」問題の解決策にならないことを認めよ。
-日本政府は、全ての被害者と市民社会の要求に耳を傾けてアジア連帯会議の「提言」を受け入れ履行せよ。
-日本政府は、犯罪事実を歪曲し否認し続けることによる、被害者への人権侵害をやめよ。
-日本政府は、平和の碑の移転撤去など不当な要求を即刻取り下げ、誠実な姿勢で歴史と向き合え。
-韓国政府は、12.28日韓合意を拒否する被害者と市民社会の要求を尊重し、国際人権規範に則った正しい問題解決のため努力せよ。

3.今後、私たちは連帯して、次のような行動を積極的に展開する。
-12.28日韓合意の深刻な問題点を各国および国際社会に広く知らしめ、被害者の要求を盛り込んだアジア連帯会議の「提言」が実現されるよう引き続き活動する。
-日本政府がすべての日本軍「慰安婦」被害者の人権を回復し、問題を解決するよう求め活動する。
-被害者とともに日本軍「慰安婦」問題に関する真実、正義、賠償の実現と再発防止を市民社会が先頭に立って成しとげるよう活動する。

2016年5月20日

第14回日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議参加者一同

<参照>
「日本政府への提言~日本軍「慰安婦」問題解決のために」

【アジア連帯会議2日目②】各国報告

午前中の最後に挺対協代表の尹美香さんから基調提起があり、午後から各国の報告がありました。
書き出せば本当にキリがないくらい内容の濃いものだったのですが、ここでは12.28合意を巡っての発言に限って紹介したいと思います。

《韓国》
電撃的に発表された後、韓国では(代表に対する個人攻撃も含め)挺対協に対する右翼勢力を動員しての攻撃がはじまった。しかし他方では市民社会も敏感に反応し、学生たちは平和の碑を撤去させまいと24時間の座り込みを始め、財団設立に反対する募金活動も自然発生的に始まっている。しかし朴槿恵政権は被害者や市民の声を黙殺し、財団設立を強行しようとしている。
そのような情勢を踏まえ、私たちは以下を提案する。
①12.28合意は「最終的かつ不可逆的な解決」にはならないことを宣言する。
②最後まで日本軍「慰安婦」問題の真相究明と日本政府の法的責任を追及する。
③記憶と追悼のための活動の強化、国際社会での共同活動、戦時性暴力被害者の連帯と再発防止。

《台湾》
1915年、台湾でも歴史教科書を巡って、「慰安婦」問題は強制連行の有無に矮小化させる動きがあった。これは性奴隷被害者を苦しませるもので、容認できない。私たちが求めているのは被害者の尊厳回復であって、12.28合意はこれに著しく反している。
①日本政府は女性たちを性奴隷化したことについて、謝罪と賠償を行え。
②日本の教科書検定に強く抗議する。日本軍「慰安婦」制度は日本軍国主義によって行われた最大規模の性奴隷制度であったと認め、教育課程に組み込むべき。
③8.14日本軍「慰安婦」メモリアルデーを国連の記念日とするよう求める。

《中国》
日本軍「慰安婦」問題の強制性を示す証拠が次々と発見されている。博物館を建設し、映画を製作して上映活動を進めている。私たちは12.28合意に関して、日本政府に対して、河野談話に基づき明確に反省と謝罪を行うことを求める。今日は頭を下げ、明日は首を振るというのは、誠意のない行動だ。日本政府は変わっていかねばならない。

《フィリピン》
ロラたちは日本の再軍国主義化を糾弾し、中国を挑発するアメリカの結託を批判してきた。アキノ政権がそうであったように、自衛隊とフィリピン軍との一体化を強く非難してきた。
12.28合意は、中国に対抗するため日韓と結んだ軍事協定で全ての障害を除去しようとするアメリカが主導したものだ。これは被害者が闘い求めてきた正義には程遠いものであり、被害者たちに沈黙を強いる条件に他ならない。
しかしフィリピン政府は日本政府に対し、私たちの要求を全く何も伝えていない。
決してあきらめず正義を求めてきたロラたちは正義を回復されないままこの世を去ったとしても、次世代が後に続くだろう。

《東ティモール》
被害者たちは何の支援も受けられないまま、極度に衰弱している。被害者は東ティモール政府に対して、事実を認め公式謝罪・賠償するよう日本政府に働きかけることを求めているが、政府は被害者を支援するどころか、公式的な発言さえ行っていない。

《インドネシア》
12.28合意はインドネシアでも話題になったが、政府は沈黙している。政府は関心がない、大衆は関心が薄い。そのような中でも、一歩一歩市民の認識を広げるような活動を行う。

《日本》
抗議文を作成し2月5日に外務省に赴き手渡した。外務官僚は「被害者が受け入れられる解決でなければならないという趣旨には共感している」と言いながらも、「日韓間の棘を国交正常化50周年を機になんとか解決したいという安倍首相と朴槿恵大統領の政治的な意思の反映」と述べた。合意は被害者の意思を反映したものではないということを、自ら露呈したのだ。
また2月には国連女性撤廃委員会に参加して、政府代表の恥ずべき言動の不当性を明らかにし、あのような12.28合意を否定するような勧告に結びついた。
しかし一方で日本では合意を評価し「もう終わった問題」という反応が圧倒的多数派で、メディア、野党ともに合意歓迎一色である。かつて植民地支配と侵略という加害行為を行った日本の歴史と責任を、認識、記憶、継承する取り組みが体系化されなかったツケが一気に露呈する形となった。日本の運動は改めて、事実認識、歴史認識の問題に一から取り組まねばならない。
①12.28合意が「最終的・不可逆的解決」にはなり得ないことを宣言することに賛同する。
②あるべき解決、加害事実の認識、そして今何を行うべきかを社会に広げることは、被害者個々人がどのような選択をするかは別として、加害国日本の市民として取り組んでいかねばならない。
③被害者と共に歩んできた歴史の記録と継承。
④私たちは日本政府の姿勢を恥ずかしく思う。日本政府に対して最後まで国家責任を求めていくと共に、加害国日本の市民として高齢化する被害者たちへの支援を行う。

この他、オランダと香港から報告がありました。
その後、若干の質疑応答、議論を経て、明日の行動計画策定の議論に引き継がれることになりました。

明日はどのような議論になるのでしょうか。
いずれにせよ、これまで以上に日本政府の責任を追及するのは間違いないでしょう。そしてこれまで以上に私たちの立場、加害国側の人間であるということを意識させられ迫られる議論になるのではないかと推測します。
梁澄子さん(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同活動代表)が日本の報告をしている時の嗚咽。金福童ハルモニに「長い旅になって申し訳ない」と言われたことを思い、それは日本の側の責任であるのに被害者にそのように言われたことで、安倍政権の犯罪性と日本社会の体たらくを目の前にしての私たちの責任を突きつけられ、とても正常な気持ちでおれなかったこと。
インドネシアの研究者である鈴木隆史さんがこれまで長い期間をかけて研究者としてコミットしてきていたにもかかわらず、それはあくまで研究者としてであって、結果として多くの証言してくださった被害者の死に無為であり続けたことへの猛烈な反省。そしてそれは日本人男性としての責任に積極的でなかったことへの自己批判を涙で表明せざるをえなかったこと。
日本に住む私たちは、自分の責任、自己批判を、今まさに迫られているのだと思います。

そういう意味でも、これからは私たちの運動が本当に問われています。
(だい)

【アジア連帯会議2日目①】被害者発言

アジア連帯会議2日目の午前は、被害者の発言と、基調の提起がありました。それに先立ち、「共に民主党」の国会議員の挨拶がありました。議員は日本軍「慰安婦」問題の小委員会を担当しているにもかかわらず事前に何の相談もなく、12.28合意の当日の朝に通告の電話が一本あっただけだそうです。そして以下のような発言がありました。
「合意は日本軍の犯罪を認めておらず、被害当事者を無視しており、とても受け入れることはできない。最終的かつ不可逆など、到底容認できない。次の国会では8.14メモリアルデーを法律化し、日韓合意を無効化する決議を出す。何が本当の解決であるか、私たちの要求は明らかだ。」

12.28合意についての韓国の被害者の声は日本でも報じられていますが、他の国被害者がどのように受け止めているか、私たちはあまり知りません。

フィリピンのロラ・エステリータはこのようにおっしゃっていました。
「日本は責務を果たさねばならない。日本は何を待って、時間をずらすのか。正義を果たすのがそれほどむずかしいのか。過去の行いを認めるだけ、何も難しいことではない。
この闘いは続けましょう。これまで亡くなられた被害者も含めて、闘いを続けましょう。私が斃れた後も、皆さんで闘いを続けて欲しい!」

金福童ハルモニは、このようにおっしゃっていました。
「雨の日も雪の日も、共に歩んで切れてありがとう。長い旅になって申し訳ない。
私たちは未だに解放されていない。大金が欲しいわけじゃない。自分たちがやったと、日本政府が認めてくれればよい。政府には一緒に闘って欲しいと言っていたが、勝手に『解決』された。謝罪も受けずに妥結された。
雨の日も雪の日も、少女像は学生たちが守ってくれている。私は死ぬまで闘う!」

李容洙ハルモニはこのようにおっしゃっていました。
「私は12.28合意を無視する。みなさんも無視してください。
この合意は被害者を二度殺すようなもの。もう政府は信じない。国民を信じる。
一昨日亡くなったイ・スダンハルモニとコン・ジョミョプハルモ二は、嫌な世の中を見たくなくて亡くなっただけ。でも水曜日にはいつも一緒にいる。私にはそれがわかる。私は89歳だが、活動するにはいい歳だ!」

この合意が、どれだけ被害者の心を傷つけているか、二度殺しているか、痛いほどわかりました。「死ぬまで」「死んでからも」闘うと、どなたもおっしゃっていました。私たちはこの声に対して、どのような顔をして受け止めれればいいのでしょうか。

今回初めてアジア連帯会議に参加された、東ティモールのイネスさんの証言は、改めて私たちの責任を突きつけました。
イネスさんは「行かないと父母を殺す」と脅され、慰安所に入れられました。一晩にたくさんの兵士の相手をしなければならず、性器が痛くて歩くこともできず、ただただ日本兵が怖かったそうです。妊娠し、慰安所で出産しましたが、日本兵はその子を奪い、その後どうなったかもわからないとのことでした。
このような壮絶な被害体験をした女性に、12.28合意後の安倍首相の一連の言葉はどのように受け止められたでしょうか。12.28合意とは、まさに暴力そのものです。

とても重たく、しかし日本に暮らしている私たちにとっては絶対に逃げることのできない課題だと、改めて思い知らされました。(だい)

(つづく)

【アジア連帯会議初日】レセプション

今日から3日間、韓国ソウルにて第14回アジア連帯会議が開催されます。
初日の今日はレセプションです。各国から被害者・支援者が集まり、1年ぶりの再会を喜びました。
前回のアジア連帯会議の後、12月28日の日韓「合意」があり、情勢が大きく動きました。韓国の被害者が「私たち抜きにされた合意など無効だ」と叫ぶ一方、安倍・朴槿恵政権は粛々と「合意」に基づく財団づくりに邁進しています。そのような政治状況は、今日のレセプションにも反映していました。
前回ソウルで開催されたアジア連帯会議のレセプションは国会に併設された施設で開催され、国会議長をはじめとして実力のある政治家が姿を見せていました。今回はそういうことはありません。しかし、それは「以前の状態に戻った」というだけのこと。各国で頑張っている被害者・支援者の元気なお姿を見て、今の政治状況を生み出した日本政府への怒りと、私たちの責任を痛感しました。
レセプションに先立ち、第1回金福童ナビ平和賞の授賞式がありました。第1回目の映えある受賞は、韓国基地村の3つの支援団体に贈られました。その受賞者のスピーチの中で、印象的なエピソードがありました。
2009年の父母の日に金福童ハルモニが基地村の被害女性に対して、このようなことをおっしゃったそうです。
「私もこれまで自分の過去のことを、自分が悪かったかのように考え、隠れるように生きてきた。でもそれは私が悪いのではなくて、国が悪かったのだ。みなさんも被害者だからといって自分を責めるのではなく、堂々と訴えていいのだ。」
この言葉は基地村の被害女性に勇気を与え、日本軍「慰安婦」被害者と日常的に交流し水曜デモにも参加しながら、現在では国賠訴訟に訴えています。
これは多くの示唆を与えてくれます。日本軍「慰安婦」問題が解決しなかったとしても、その運動は決して無意味ではなかったということです。「慰安婦」被害者たちが闘う中で成長し、他の性暴力被害者に勇気を与え、後の世代の運動につながっているのですから。
乾杯の音頭は高橋キクエさんでした。これまでの14回のアジア連帯会議に全て参加している高橋さんは、日本の売買春問題に取り組んでおられる方です。かつての韓国へのキーセン観光でのあり方を紹介していただいた上で、私たちの気持ちを代弁するような言葉で最後を締められました。
「市民として日本政府を恥ずかしく思う。このままでいいわけがない。」
レセプションでは様々な人が発言し、歌や踊りで盛り上がりました。発言の中には心に止まる言葉もありました。機会があれば紹介したいと思います。
日本からは、私たちがいつも大阪駅前水曜デモで歌っている「水曜デモの歌」を歌いました。
さて、明日明後日が本番、長い討議の始まりです。どのような議論になるかはわかりませんが、高橋さんの言われる通り、このままでいいわけがありません。しかもそれは安倍政権の責任によるものなのです。
世界中の人としっかりと議論し、日本の運動を作り上げるためのいい会議にしたいと思います。
(だい)

【追悼】イ・スダンハルモニ とコン・ジョミョプハルモ二

韓国挺対協より訃報が届きました。同時に2通も。

お一人はイ・スダンハルモニです。写真家の安世鴻さんが撮られている写真が印象的で、ご記憶の方も多いと思います。

もうお一人はコン・ジョミョプハルモ二。97歳だったそうです。



イ・スダンハルモニは中国大陸で「見つかり」ましたが、同じように中国大陸や東南アジアで置き去りにされ、歴史に埋もれた被害者は、もっともっと多かったであろうことを想起すると、心穏やかではられません。日本政府が「最終的不可逆的に解決した」などと言って喜んでいる今の情勢下にあっては、なおさらのことです。

安倍政権が被害者の尊厳を傷つけている限り、これは過去の問題ではありません。



明日から、韓国ソウルでアジア連帯会議が開催されます。解決のための糸口を世界中の被害者・支援者と話し合い、今日本で何が必要かを確認してきたいと思います。(だい)










皆さま



もうひとりの日本軍「慰安婦」被害者が亡くなられました。

中国に暮らしていたイ・スダンハルモニが

17日午後に他界されました。



1921年に平安南道で生まれたハルモニは

19歳のときに満州にある工場へ行けばお金を稼げるとの言葉にだまされ

中国黒竜江省に連行されました。

思いもしないところに連行されて刀をもった日本軍の姿を見て

とても恐ろしく逃げようとしましたが捕まりひどい目にあわされ

慰安所でつらい生活を送りました。

戦争が終わり故郷に帰りたくて何度も手紙を送りましたが

結局故郷には帰れず中国で暮らしました。



母国語をすべて忘れてしまい

ハルモニの胸の奥に埋まった無念を母国語で表現できないことを悔しがっていたと聞いています。

幼いころに他国につれていかれ最期まで故郷の地を踏めず亡くなったイ・スダンハルモニ。

これからはすべて忘れ安らかに眠ってください。

ハルモニの冥福をお祈りします。






皆さま



全羅南道海南に暮らしていたコン・ジョミョプハルモ二が今日(5/19)午後5時10分に亡くなられました。



ハルモニは1920年に全南務安で生まれ

16歳(1935年)のときに職業を紹介してやるとの言葉につれられ

上海、ハルピンなどで24歳を迎える1943年ごろまで

日本軍「慰安婦」として惨く苦痛の人生を送りました。

1945年に海南にもどり

47年に結婚しましたが夫は8年後に他界し

夫との間に生まれた息子を一人で育てました。



ハルモニは2002年から挺対協活動に参加しはじめ

金剛山人権キャンプや済州島人権キャンプなどに参加し

「こんな世界もあったんだね」と子どものように喜ばれました。

長い間の農作業によって腰が90度に曲がってしまった体で金剛山に登っていたハルモニの姿

済州4.3虐殺犠牲者の話を聞いてため息をついていたハルモニの姿が

今も目に浮かびます。



2年間の入院生活でも希望を忘れず

海南地域で日本軍「慰安婦」問題解決のため活動する[コン・ジョミョプハルモニとともにする海南ナビ]会員がたずねると

「何度会っても恋しくてまた会いたくなるよ」とうれしそうにされました。

そうやって人々の心をつかみ人情を分かち合いました。



2ヶ月前から病状が悪化し

長い闘病生活の末、ハルモニは97歳の人生を終えました。

ハルモニの逝く道が、差別のない、性暴力被害も戦争の恐怖もない世界であることを切に願います。



5月4日第117回大阪駅前水曜集会

ゴールデンウイーク真っ最中の夜でしたが、ヨドバシカメラ前に55人の皆さんが集まってくださいました。
関西ネットからの経過報告では、やはり日韓合意に関することが中心になりました。日本政府が10億円の支出と引き替えに「少女像」撤去を求めていると言われることに対し、政府は否定とも肯定ともつかぬあいまいな態度に終始していることなどを報告しました。
パウィチョロンの踊りに続き、5月13日夜にエル大阪で、旧・橋下市長の「慰安婦」・性暴力発言を許さず辞任を求める会が開く集会、「おんなこどもをなめんなよ!アベ政治はこの夏でしまいや」の実行委員の方が、集会への参加呼びかけアピールをされました。当日の昼間、伊丹で開かれた集会でゲストの落合恵子さんが話された、「Fuck You」(おまえを強かんしてやる)が「敵の本拠地を全滅させる」という意味でも使われるという事実を紹介し、女性蔑視や性暴力は戦争と繋がっている、それを打ち破らねばならないと訴えられました。
次に関西ネットから、4月29日の「蘆葦の歌」上映会の報告をしました。台湾で「慰安婦」被害者支援を行っている「婦女救援基金会」が、ワークショップなどを通じて被害者の心を解放し、尊厳回復を果たすことができたのは、「慰安婦」問題に関わる以前から、DVや性暴力、人身売買の被害者救援を行ってきたからこそであったことを紹介し、「慰安婦」問題が女性への人権侵害の問題にほかならないことを訴えました。
また、朝鮮学校の高校無償化除外や補助金停止の問題に取り組んでおられる方が、政権による朝鮮学校差別を厳しく批判し、朝鮮学校の生徒たちが味あわされている苦しみは、「慰安婦」被害女性たちの苦しみと重なり合うと話されました。そして、6月11日夜に東成区民センターで、朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪が開く田中宏さん講演会(「朝鮮人って悪いことなん?」子どもたちの問いにどう答えたらいいのか。)への参加が呼びかけられました。
「京義線に乗って」の踊りでは、なんと、通りかかった外国人観光客の方々が飛び入り参加してくださり、サプライズの国際連帯は、水曜ダンサーズの練習不足を補ってあまりある効果をもたらしてくれました。その様子を見ておられた韓国からの観光客の方が「コマスムニダ」と言いながら通り過ぎて行かれました。
続いて、いつも大阪駅前水曜集会の防衛にあたってくださっている労働組合の委員長さんから、4月16日になかまたちと参加してくださった関西ネット主催「国連報告 日本軍『慰安婦』問題被害者不在の日韓合意は解決ではない~日本政府は国連勧告を受け入れ、被害者の人権回復を!」集会とデモの報告がありました。国や行政が当事者抜きで物事を決めることは、「解決」などではない。そのことは自分たちの運動とも大いにつながっていると、虐げられながら生き抜いてこられた「慰安婦」被害女性たちに寄り添う熱い思いが語られました。
また、インドネシアのスラウェシ島を訪れ、日本軍の性暴力被害者から直接聞き取りをされている方が、「慰安所」というもののない地域にあって、近くに侵攻してきた部隊の兵士から、自宅近くの壕に毎夜呼び出されて強かんされ続けた女性のことを話してくださいました。その方は亡くなる時に、被害を受けた壕があった場所に自分の墓を建てるようにと娘さんに言い残されたとか。その意味を推し量ることは難しく、被害者一人一人には、他者にはうかがい知れぬ心の深淵があることを感じずにはいられませんでした。
若者アピールでは、フィリピンの「慰安婦」被害者からの聞き取り等に取り組んでこられた学生さんが、女性としての視点から「慰安婦」問題について自分が考えていることを伝えた上で、今私たちが働きかけなければならない一番の対象は、この場を無関心のまま通り過ぎていく多くの人々、とても難しいことだが、なんとかがんばりたいと話してくれました。
皆で「HANA ひとつ」を歌った後、まとめのシュプレヒコール。手拍子に会わせたノリの良い言葉を、コール担当者と参加者全員が交互に繰り返すという新趣向で大いに盛り上がりました。(たな)
5月4日水曜デモ

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日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク

Author:日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク
わたしたちは日本軍「慰安婦」問題解決のため、関西を中心に活動しています。

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