安倍談話を許さない! 安倍首相は日本軍「慰安婦」問題での加害の事実を認め、誠実に謝罪せよ

安倍談話を許さない!
安倍首相は日本軍「慰安婦」問題での加害の事実を認め、誠実に謝罪せよ

 戦後70年目の8月14日、金学順さんが日本軍「慰安婦」被害者として初めて名乗り出られて24年目となる日本軍「慰安婦」メモリアル・デーのその日、安倍首相は談話を発表しました。アジア・太平洋の広い地域におられる戦争被害者たちが高齢になり、次々と亡くなっている中、戦後の節目に出す首相談話としては、被害者が直接聞くことができるたぶん最後の機会になると思われます。にもかかわらず安倍首相は、加害責任を明確にせず、アジアの人々に向けた過去の歴史の反省や謝罪を自分の言葉で述べていません。
これまでの首相談話の基本姿勢を全否定し、ねじ曲げようとする内容に、私たちは怒りを禁じ得ません。今、安倍首相はこの国をアメリカとともに「戦争をする国」にするため、多くの反対の声を無視し、なりふり構わず突き進んでいますが、この談話も、それを実現するためのものであることは明白です。日本軍「慰安婦」被害者だけではなく、日本軍が被害を与えたアジアの人々はもちろん、さらに二度と侵略戦争や植民地支配の歴史を繰り返さないようにと願っている多くの人々をこれほど傷つけ愚弄する談話はありません。私たちは安倍談話の撤回と安倍首相の謝罪を要求します!

 安倍談話では、日本軍「慰安婦」問題について直接触れられていません。「戦場の陰には深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません」という一文はあるものの、それが誰のことを指しているのかわかりません。8月24日、参議院での福島瑞穂議員の重ねての質問に対して安倍首相は、そこに日本軍「慰安婦」被害者のことも含まれていると言及しました。これだけ多くの被害者が名乗り出ていて、また、国際社会からも誠実な対応を求められているにも関わらず、「慰安婦」という言葉を明確に書くことを避けているとは、安倍首相がいかに被害者を無視し、日本軍「慰安婦」制度を認めたくないかということの表れとしか言えません。

 そもそも日本軍「慰安婦」被害者が受けた暴力は、謝罪の言葉も述べず、「深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません」という一言で済ませられるようなことだったのでしょうか。
 韓国に住む金福童(キムボットン)さんは、業者に「軍服の縫製工場でいい働き口がある」と誘われ、中国・東南アジアの慰安所を連れ回されました。言葉も通じない異国で、自由を奪われ、拒否すると殴られました。その業者とは日本軍が選び、「慰安婦」の移送は軍が行っていました。性病検査は軍医が行い、慰安所を建てたのも、もちろん日本軍です。
 中国の桂林に住む韋紹蘭(ウェイシャオラン)さんは、大陸打通作戦で侵攻してきた日本軍によって、突然陣地に拉致・監禁されました。命からがら逃げ延びた時、すでに日本兵の子どもを身ごもっており、生まれた息子は「日本(リーベン)鬼子(クィズ)の子」と周囲になじられて生きてきました。
 フィリピン・ネグロス島出身のエステリータ・ディさんは、市場で野菜を売っている時にトラックで乗り込んできた日本兵に拉致され、日本軍の基地に3週間監禁され、輪かんされ続けました。米軍の侵攻により解放されても故郷で暮らすことができず、記憶から逃げるようにマニラで暮らしてきました。

 このような日本軍「慰安婦」被害者は、日本軍が植民地支配し、また侵攻した国々にたくさんおられます。彼女たちは自由を奪われ、自分の意思とは関係なく日本軍兵士の相手をさせられました。それゆえ、国際的に性奴隷と認められ、国際社会からも早期の解決が求められているのです。このような被害者たちを「深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たち」と他人事のように言い、何の謝罪の言葉も述べないとは、安倍首相、あなたこそが日本軍「慰安婦」被害者の名誉と尊厳を、再び傷つけているのです。

 問題は、日本軍「慰安婦」問題だけではありません。安倍談話は日本の侵略戦争における加害行為について一切触れていません。「戦闘のみならず、食糧難などにより、多くの無辜の民が苦しみ、犠牲」とありますが、一体、だれが戦闘状況を作りだし、苦しみを与えたのかを明確に書くべきです。中国大陸や東南アジアに侵攻した日本軍が住民に対して行ったことは、家々を焼き、逃げ惑う人々を殺し、食糧を奪い尽くすという行為でした、赤ん坊を放り投げて銃剣で突き刺し、手当たり次第に女性をレイプして殺すような残虐行為も行いました。朝鮮人や中国人の強制連行・強制労働による多数の無惨な犠牲も、日本による加害行為なのです。
 さらに、談話では植民地支配の責任を一切認めていません。日露戦争が植民地解放を望む人々を勇気づけたとありますが、その日露戦争こそが韓国併合を決定づけた、その歴史的事実をこそ取りあげ、植民地支配責任を果たすべきです。

 今回、安倍首相は、アジアの戦争被害者に謝罪しませんでした。それどころか、中国残留孤児を養育した中国人や、「敵国」であった米英の元捕虜たちの「寛容」に感謝する言葉のその裏には、今も日本を許せないでいる多くの被害者に対して、被害者たちが「非寛容」ゆえに解決できないのだと、まるで本末転倒の非難を被害者に向けている態度が見えています。
 和解とは、すべての被害者が謝罪を受け入れて赦し、そうしてはじめて成り立つのです。安倍首相は「繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明」してきたと述べていますが、一方で加害の事実を認めず、ことあるごとに否定してきました。日本軍「慰安婦」問題について「強制連行を示す公文書はなかった」と虚偽の閣議決定をし、今でも撤回していません。首相就任直後から河野談話を否定しようと試み、そして今回の談話の中で「歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎない」と言いながら、加害の事実も責任も一切認めず、実質的に村山談話を否定しています。そうしたあなたの行為の一つひとつが、繰り返し被害者を傷つけ、和解を遠ざけているのです。
安倍談話には「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」とあります。ならば安倍首相、あなたがまず率先して加害の事実を認め、謝罪し、被害者に赦しを請うべきです。あなたは金福童さん、韋紹蘭さん、エステリータ・ディさん、その他のたくさんの日本軍「慰安婦」被害者一人ひとりに対して、日本軍が何をしたのか具体的に認め、赦しを請わなければなりません。しかし、今も被害者を傷つけ続けているあなたに、未来の世代に「謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」等と口にする資格はありません。

 私たちは安倍談話を絶対に許しません! アジアの人々とともに平和への道を歩むことができるよう、日本軍「慰安婦」問題の真の解決を勝ち取り、安倍談話を葬り去る日まで闘い続けます!
 

2015年9月4日
日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク
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