橋下市長の「慰安婦」問題をめぐるサンフランシスコ市議会への公開書簡に抗議する

みなさま

橋下市長が8月27日にサンフランシスコ市議会あてに公開書簡を送ったことは、すでにお知らせしたとおりです。
その内容は以下の大阪市HPで紹介されています。
あまりにひどい内容で、看過できないと考え、関西ネットとして抗議文を書きました。
ぜひお読みください。



2015年9月15日
橋下徹 大阪市長
日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク


「慰安婦」問題をめぐるサンフランシスコ市議会への公開書簡に抗議する

大阪の姉妹都市であるサンフランシスコ市において、かつての戦争で犠牲となった「慰安婦」被害者を記憶し、再び繰り返させないための「慰安婦」碑の建設を進める市民の動きがあります。それに対して日本から「なでしこアクション」ら「日本の戦争犯罪の汚名を晴らし尊厳を取り戻す」ことを目的とするグループが米国内議会に押しかけ、日系コミュニティの分断を図るなどの卑劣な行為も行われています。
こうした動きに同調するかのように、橋下市長も8月27日付でサンフランシスコ市議会あて公開書簡を送りました。その内容は橋下市長のこれまでの発言、すなわち、「慰安婦という人たちが軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられたという証拠はない」(2012年)、「(戦場で)精神的にも高ぶっている猛者集団を休息させてあげようと思ったら、慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」(2013年)などに沿ったもので、自らの歴史認識と「慰安婦」問題に対する歪んだ主張を披歴したものです。
書簡では、記念碑は旧日本軍による「慰安婦」問題だけでなく、「世界各国の軍」によって性の対象とされたすべての女性に対するものでなければならないと述べられています。橋下市長はこれまでも「どこの国にもあった」「なぜ日本だけが言われるのか。アンフェアだ」との発言を繰り返しています。自ら「過去と現在を直視すること」の必要性を訴えながら、日本が行った加害の歴史を直視する気はまったくないようです。
「慰安婦」問題が国際社から注目され、日本政府に早急な対応が求められている理由は三つあります。ひとつは、まさに慰安婦制度は立案から募集、設置、管理に至るまで、すべて旧日本軍の責任の下で行われたという点で、日本政府がその責任から逃れることはできないということ。もうひとつは被害者が自ら名乗り出て証言していることです。勇気をもって日本軍による性暴力を告発した数多くの被害者に対し、その事実を認め、直ちに尊厳の回復措置を行うのは当然のことです。三つ目に、日本政府は24年間、被害者の訴えに正面から向き合ってこなかったばかりか、安倍首相、橋下市長をはじめとして、事実を歪曲し、被害者を貶める発言が後を絶ちません。そのことに国際社会は大きな懸念をもち、各国決議や国際人権委員会での勧告につながっています。
橋下市長は「慰安婦」問題は「日韓条約」をもって解決済みであり、韓国政府が今になって「人道に対する罪でもない慰安婦問題を、まるでそうであるかのように巧みに論理展開」していると非難しますが、日韓条約が結ばれた1960年代、存在すら明らかにされていなかった「慰安婦」問題を解決したとみなすことはできません。
また、「国民基金で各国の実情に合わせて解決を図った」というのも事実に反しています。実際は限られた地域を対象に、しかも、被害者の意向を聴くこともなく行われた事業をもって「解決済み」とすることは不可能であり、国際社会も「日韓条約」「国民基金」で解決したとは認めてはいません。
橋下市長は「慰安婦」碑に旧日本軍の行為が刻まれ、広く報道されることによって、世界の人々にこの問題が日本軍による特異事例として非難されることを危惧しているようです。
残念ながら日本軍が進軍するあらゆる場所に朝鮮人女性らを「慰安婦」として連れ歩き、あるいは現地の少女や女性たちを慰安所に閉じ込めて性奴隷としたことは紛れもない事実です。日本軍が行った行為を立証する証拠資料や証言は数多くありますが、1993年の「河野談話」以降、政府は一切の調査を行わず、民間による調査・研究で明らかにされた証拠資料を提出しても収集・検証作業さえ行わず、放置しているのが現状です。
書簡は「女性の尊厳と人権が戦場においても守られる世界をめざす」「女性の人権が尊重される世界を」と繰り返していますが、「慰安婦」被害者が日本政府による解決を求めて今まさに訴えているときに、これを否定し続ける姿勢こそが被害者の尊厳を踏みにじる再度の暴力にほかなりません。
書簡は最後に、過去の過ちを直視し、犠牲者に思いをはせることで同じ過ちをくりかえさず、次世代の若者がともに協力しあえる環境作りを提唱していますが、そうであるならまずもって歴史的事実を記録し、教育を通じて伝える役割があるはずです。しかし、現実には「慰安婦」問題をはじめ、加害の事実を記述せず、戦争賛美と差別・排外を基調とする育鵬社版教科書の採択が大阪府下で突出していることをどう説明するのでしょうか。
橋下市長はサンフランシスコ市民らによる、被害者の勇気を記憶し、再び繰り返させないための行動にこそ賛意を示し、自らも被害者の声に耳を傾けるべきではないでしょうか。

私たちは橋下市長に以下のことを求めます。
1、「慰安婦」碑をめぐり、サンフランシスコ市議会への圧力を直ちに止めること。
1、「慰安婦」被害者への数々の暴言、歴史の否定について発言を撤回し、謝罪すること。
1、公人としてあるまじき女性蔑視発言を繰り返し、大阪の文化や民主主義を壊した責任
を取って直ちに辞任すること。
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