サンフランシスコ市議会で「慰安婦」碑建設に関する決議が実現!

みなさま

先日、サンフランシスコ市議会で出された「慰安婦」碑建設のための「決議案」に団体賛同署名のお願いをしました。
短い期間の間、20余団体のみなさまから賛同が寄せられました。

現地の美穂kim Leeさんよりとり急ぎお礼と、この間の報告が送られてきましたので、
取りまとめてお送りします。
長いですが、ぜひ最後までお読みください。
(日程)
16日「女性地委員会」
17日記者会見と「公聴会」、李容洙ハルモニの受賞式
  ↓
公聴会の様子はこちらでご覧ください。

22日 決議案採択 
   ※時差の関係で決議案採択の結果は23日の午後以降になるでしょう。

つい先ほどの連絡で、未確認だった議員が賛成に回ることが確認されたので、現在11人中7名が賛成で、
結果はほぼ明らかとなりましたが、今後のために全員一致を目指したいとのことです。

明日、結果が届き次第、また連絡します。

今回、橋下市長が議会あて公開書簡を送りましたが、ほとんど誰からも関心を持たれていません。
問題なのは日本政府が背後で多額のお金を出し、日本人新1世に対する影響力を強めていることです。
こうしたことから、日系アメリカ人社会に分断と悪影響を及ぼしていることは本当に腹立たしいです。

(P)




みなさま

この間サンフランシスコで起こっている状況に関心を寄せてくださり、また大阪をはじめ各地の団体から賛同が寄せられたことで、橋下市長とは違う意見の人々がいることを強く印象づけることができました。
16日に「女性地位委員会」があり、本来なら今回の決議案に対してサポートする立場にあるエミリー・ムラセ事務局長が大阪姉妹都市委員会と密接なかかわりがあること、日本政府からの後押しもあって、決議案が委員会で取りあげられないよう働きかけを強めています。結果、「女性委員会」は決議案に賛同せず、2名の委員による賛同に終わりました。

翌17日は公聴会の前に正午より記者会見を行い、日本からの賛同団体について報告、日本の人々が反対しており、この決議案を、日本人を攻撃するものだとする見方は間違いであることを主張することができました。この間積極的に決議案支援に回ったマー議員は、姉妹都市の大阪でも決議案は求められているのだ、と力説した。
続く公聴会で、李容洙ハルモニは礼服をまとって着席、大きな議会ホールは満席で、「慰安婦」法案賛成派の私たちは、300ほどの黒色に被害者の象徴である黄色の蝶を描いたお揃いのTシャツを準備し、団結した立場を表現することができた。
マー議員は、この決議案を紹介するスピーチでまず反対派であり、詩人のジャニス・ミリキタニの詩を朗読したのが印象的でした。ジャニスは、日系アメリカ人の補償問題では補償・啓発・謝罪などを米国政府に求め、その体験を詩に綴って出版されているので、「矛盾している」という批判をも込めた行為だったのかもしれません。でも、「沈黙を破らなければいけない、その行為をたたえ、支えなければいけない」という詩のメッセージは、心を打ちました。
この公聴会は、マー議員が委員長を務める公共サービスの委員会で、メンバー3名の議員がすべて賛成をすれば、次のステップとして、決議案が次の議会で採決されるように推薦されます。委員会で3名全員が賛同をすれば、議会ではさらにあと3名の賛同があれば、通過することになります。ジェーン・キムは、コリアン系の進歩的議員で、アバロス議員も賛同が確認されています。決議案の文章の変更を求め続けてるウィーナー議員は、「日本だけではなく、コンゴ、東南アジアなど、人身売買・性的トラフィッキングが問題になっている場所も含めるべき」と、主張しています。11名のうち5名が反対しても、決議案は通るので、およそ勝利は期待できます。
公聴会は、3時間以上続きました。というのも、賛成派も反対派も大人数で出席し、列をなして発言が行われたからです。反対派が大勢現れるだろうと思っていましたが、それにしても100名以上か、サクラメントや、日本からまでも登場していました。目良(めら)コウイチ氏は、グレンデールの「慰安婦」碑に反対して、グレンデール市を起訴した張本人であり、ロサンゼルス日本領事館とも連絡をしあっていたことが明らかになっている人物で、彼も証言しました。グレンデールの反対派を占めていた数々のおなじみの人物も皆来て証言をしたのです。
彼らの証言や、反対の主な特徴は以下のようなものです。
1、とにかく日本愛国者をかき集めて、被爆者、女性、お年寄り、若い心理学者など、多様な背景、視点から反対の意を表明。
2、セーラ・ソー(韓国系大学教授)の本が多くの人に引用され、被害者の証言には疑問があるとの指摘がなされた。
3、「慰安婦」碑は韓国と中国が主敵で日本を封じ込めるために展開している運動だと主張し続けている。「慰安婦」の正義を求めるグループが多様な団体で構成されているのも関わらず、「中国市民・政府の主導」などと日本語メディアが報道したり、証言でそう言われたりした。

彼らは、今回は、今までのように「慰安婦は娼婦だった」、「歴史的に証拠が何一つ見つかっていない」などとは言わず、社会の「和」を維持するため、コミュニティの分断を防ぐため、日本人バッシングを防ぐため、と訴えることがより効果的ではないかと考え始めています。

問題は、日本人らが日系人の歴史的「恐怖」を悪用し、反対派の勢力の強化を図っていることで、そうなると、日本人から独立した日系人の立場や意見など、混乱してくる可能性があります。(日本人が日系人を代弁して、外部者には区別がつかなくなってしまっている)現に新一世は、日本政府をバックにしており、日系人コミュニティの人口・資源、資金、政治程影響力に比べて、新一世の右翼・反対派勢力は、ジャパンタイムス紙が報道したところによると、この決議案に対抗するために5億ドルの予算を設けているらしいとのことです。

17日は、実に多くの日本人や、サンフランシスコ・大阪姉妹都市委員会のディレクターなど「仲間」を集結し、多分ホテル代や、交通費、コーディネーション、食事代などもしっかり確保しているのでしょう。日本や、サクラメントや、ロサンゼルス方々から足を運ぶ100人以上の人々を動かすお金は、やはり政府からでているのでしょうか。現に、グレンデールでの公聴会で反対を表明した同じ顔ぶれの方々が今日も来られています、と、グレンデールから来て、ハルモニの通訳を務めてくださった方が証言されました。

アメリカでは、この決議案に関心があるような人たちでも、日本の安倍政権が憲法を改悪したり、今回のように安保法案を無理やり通したり、そういった数々の行為がすべて再び戦争国家となるための「準備」段階だという見方は定着していないどころか、日本で何が起こっているか、全く眼中さえない場合が多いのです。日本国内で、どれだけ日本の過去の戦争責任問題自体が消されていっているかも、認識がないのです。だから、「慰安婦」碑が、「事実を記憶に残す」というたった一つの目的だけのためでもどれだけ大切なのか、理解ができないのです。戦時中女性に対する性暴力が「人道に対する罪」であると、国連が断言したのも、そもそもは、日本軍「慰安婦」の方々や元ユーゴスラビアの勇気ある女性たちが沈黙を破ったことに端を発し、それだけでも慰霊碑などを設けて私たち後継者の感謝の意を形に残すことは、有意義ではないか、と、女性人権法律家のジュディス・マーキンソンも言っています。
日本国内で、謝罪の欠如だけではなく、アクティブに「慰安婦」制度の存在自体を抹消し、もと「慰安婦」女性らを嘘つきや「娼婦」呼ばわりし、非難轟々の嵐に晒しているという現実は、アメリカでは伝わってないようです。加えて、日本政府自体が、直接出向いて、クマラスワミ氏や、マクグローヒルズ教科書出版社の著者のハワイ大学のジーグラー教授などにも政治的にプレッシャーをかけたということも、一つ一つの「事件」として一度報道されただけで、その一つ一つの事件が関連して、どういった文脈の中で分析、理解されるべきなのか、そういった教育の場が未だ欠如しているため、それが今後の課題だと思われます。

現在、日系コミュニティは、未だバックラッシュに対する懸念や、あれよと言う間に外部者らに「振り回された」という心境も混乱も残っていますし、日本人新一世との間に今までなかった緊迫感が充満しているのも事実です。地政学的な問題のとらえ方(中国と韓国対日本)の枠にとらわれている側、いない側で問題意識のズレが生じたり、と、とても緊迫した環境に置かれています。決議案が通ったとしても、慎重に進めなければなりません。というのも、日本の外務省は、世界で「正しい歴史」を成立させるために、前年度よりも3倍の予算を確保して外交に使うとしています。サンフランシスコの決議案反対のためだけに5億ドル確保しているとすれば、まだまだ予算は残っているでしょう。決議案通過後は、今度は導入のプロセスですが、その過程で、結果に達することがないように、妨害が入るであろうことはほぼ確実だと思われます。コンゴも櫻井よしこが言った通り、「主敵は中国で、戦場はアメリカである」とすれば、今回サンフランシスコで幕を切ったばかりの長期バトルを予期するべきだと思います。
そのためには国際連帯が欠かせないのです。
みなさま、よろしくお願い致します。

Miho Kim Lee
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わたしたちは日本軍「慰安婦」問題解決のため、関西を中心に活動しています。

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