日韓首脳会談に対する挺対協論評

日韓首脳会談に対する挺対協論評

2015年11月2日、ソウルで日韓首脳会談が行われた。これまで朴槿惠大統領は日本軍「慰安婦」問題が解決されなければ日韓首脳会談もないとの立場で、日本軍「慰安婦」問題が日韓関係正常化の前提条件であることを強調してきた。しかし、日韓協定50年である今年中に日韓関係で何か成果を出さなければならないという圧迫感のためなのか、その立場を弱めたかと思うと突然日韓首脳会談の日程を決めた。

日韓首脳会談を目前に、韓国国民と被害者は期待よりも憂慮が上回った。日韓局長級会談を9回も行ったにもかかわらず特に進展はなく、8月15日の安倍談話は日本軍「慰安婦」問題に対する直接の言及さえなく被害者の期待を裏切った。また、先月30日には岸田文雄外務大臣が、日本軍「慰安婦」問題に対し、「わが国の基本的立場は変わらない」と言及していたためである。日本政府の基本的な立場はほかでもなく日本軍「慰安婦」問題に対する法的責任は解決済みだというものであり、これまで安倍政権が見せてきた行脚は「慰安婦」問題に対する国家的・法的責任を回避し、むしろ安保法制強行などで葛藤を触発してきた。

そして、1時間45分で終わった日韓首脳会談は、予想を大きく外れなかった。「できるだけ早期の妥結を目指して、交渉を加速させていこうということで一致した」というニュースのみが流れるだけで、解決内容と原則を見出すことはできなかった。ざっと見ればこの問題を解決しようとする意志があるかのように聞こえるが、二人の首脳が語る妥結がどのようなものなのかわからない。日本軍「慰安婦」問題に対する解決方向と原則を確認し明らかにしなければならないにもかかわらず、その中身が抜けてしまった会談となってしまった。

安倍政権のふてぶてしい歴史歪曲と責任回避についてこれという対応さえできなかった朴槿惠政府が、首脳会談直前まで既存の立場は変わらないという日本政府を相手にいったん日韓首脳会談を成立させようとの態度で行われた会談であっただけに、光復(解放)後70年を待ち続けた日本軍「慰安婦」被害者と国民の前に差し出されたこの結果は、恥ずかしく貧相である。

日本軍「慰安婦」問題は、日韓間の別の懸案を進展させるため時間に追われ早期に迅速に解決してしまい忘れてしまう事案では決してない。日米韓関係の中で求められるまま屈辱外交で妥結するものでももない。朴槿惠政府が、日本軍「慰安婦」問題を二国関係の障害だと表現したように、すぐにでも解決し消し去ってしまわなければならない問題として取り扱い対応するならば、結局日本軍「慰安婦」問題は足踏み状態から逃れることができないだろう。

3年6ヶ月ぶりに開催されたにもかかわらず、日本軍「慰安婦」問題に対する進展を成すことができなかった韓国政府の無能ぶりと日本政府の厚顔無恥さが嘆かわしい。しかし、早期妥結のため交渉を継続するという約束だけでも成されるよう切に望む。問題解決の原則は、日本軍「慰安婦」被害者の気持ちを込めアジア連帯会議で共同採択された提言の内容、すなわち日本政府の国家的・法的責任認定と履行でなければならないことは言うまでもない。

今後韓国政府は日韓局長級協議をはじめ日本軍「慰安婦」問題解決のための日韓間論議と外交活動で、このような問題解決の原則を明らかにし、日本政府はこれを受け入れなければならない。早期妥結だけでなく正しい解決を成すことを、両国政府に強く求める。

2015年11月2日
韓国挺身隊問題対策協議会
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