日本軍「慰安婦」被害を記憶するメモリアル建設運動inアメリカ(集会報告)

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 11月4日、KCC会館にて、「日本軍『慰安婦』被害を記憶するメモリアル運動inアメリカ~サンフランシスコとグレンデールの活動家を招いて~」と題して集会を開催しました。コリアNGOセンターとの共催です。アメリカから「慰安婦」正義連盟(CWJC:Comfort Women Justice Coalition)のメンバーをお招きし、アメリカ社会で「慰安婦」問題を広めるための取り組みを学びました。

 サンフランシスコ市で「慰安婦」決議をあげようと動いているとき、日本から右翼が大挙して押しかけました。幸福の科学やなでしこアクションといった人々が公聴会で「『慰安婦』はでっちあげ、売春婦」などと証言し、そしてあろうことか日本の外務省が右翼を応援し、米良光一や呉善花の著作を各市議会議員に送りつけました。こうした動きに危機感を抱いたメンバーでCWCJが結成され、市議会議員に対して丁寧なロビー活動を行ったそうです。当初は「日米関係に影響を与えるのでは」と躊躇する議員もいたそうですが、これは女性の人権の問題であり、現在進行形の問題であると説得。その結果、2015年9月22日に「慰安婦」碑を建設する決議案は全会一致で採択されました。

 またCWJCは教科書をめぐる運動にもかかわっています。CWCJの働きかけによって、サンフランシスコ市で「慰安婦」問題が記載されることになりました。アメリカの教育カリキュラムは欧米中心で、あとはナチスのユダヤ人虐殺。サンフランシスコにはアジア系の生徒が多いため、アジアの人権問題について教えることは非常に重要なことです。しかしここにも日本の外務省が介入しました。教育委員会が発表した文面には日韓「合意」を説明するウェブサイトがリンクされており、CWJCは現在取り下げを要求しているところだそうです。
 「慰安婦」問題を教えるということは国家による人権侵害を教えるということであって、日韓関係を教えるということではありません。被害にあった11ヵ国の全ての女性に関わることならともかく、日韓「合意」がなんの関係があるでしょうか?


 ここでグレイス・シミズさんの証言を紹介したいと思います。彼女が「慰安婦」問題に関わるきっかけとなったお話しは衝撃的でした。
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 それは第2次世界大戦中に起こった、彼女の父親に対する不正義です。
 彼女の父親は広島出身で、10代で移民としてペルーに渡りました。そのペルーの自宅で拉致され、米国内の軍基地に移送され、重労働に従事させられました。当時アメリカはラテンアメリカから独・伊・日系移民を捕虜交換のため、12万人も強制連行し、そのうち6千人が日系移民だったそうです。
 そしてそこから解放された後も、不法滞在者として収容所の中に入れられました。自ら連行しておきながら不法滞在とは! 1988年に日系移民に対する謝罪と補償を行われたときも、不法滞在を理由にそこから除外されました。
 彼女にとって日本軍「慰安婦」問題とは、自分の父親にかけられた不正義を正すことと全く同じなのです。
 歴史を否定したい人たちは「だからどこの国も同じ事をしていた」と言うのでしょうね。しかしグレイスさんが日本軍「慰安婦」被害者を他人のことと思えないように、そして韓国のハルモニたちがベトナムで韓国軍にレイプされた女性たちを他人のことと思わないように、あるのは国の違いではなく、加害者側であるか被害者側であるかということだけです。そして正義がどちらにあるのかは、あまりにも明らかです。

 右派は「『慰安婦』を問題にすることで日本人の子どもたちがいじめられている」とキャンペーンします。もちろんそんな事実はありません。今回CWJCの方々からお話を伺っても、右派の言っていることは嘘で塗り固められている、まさに「息をするように嘘をつく」ようだと分かりました。
 しかしアメリカの日系社会の中にもそのような意見に同調する人はいて、それは日本領事館と利害関係にある人だそうです。そして日本領事館と利害関係のない多くの日系アメリカ人は、つまり自らの人権を闘い取ってきた人たちは、日本軍「慰安婦」問題を自分のことのように人権問題と捉えているということが分かりました。
  今、世界を舞台に歴史戦が戦われていると右派はしきりに言いますが、それは彼らの言うような国家間の争いではなく、国家対市民の闘いなのだと気付かされました。
 フィリス・キムさんがこうおっしゃっていました。
 「そもそも日本と韓国に合意する資格があったのか? 日本政府が11ヵ国の被害当事者に解決を示すべき」
 私たちの敵はなんであるのか。そして本当の解決策はどのようなものであるべきなのか。そこを意識しながら、日本軍「慰安婦」問題をどう社会化していくかという課題に立ち向かって行こうと決意しました。
(だい)
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