日本政府の「慰安婦」問題に関する答弁書についての声明

 安倍政権は6月27日、強制連行や日本軍「慰安婦」が性奴隷であった事例を示す文書の存在を認める閣議決定をしました。
 これまで安倍政権は国際舞台でも「強制連行はなかった」「性奴隷ではない」と国連などでも主張し、第一次安倍政権時には「強制連行を示す文書はない」と閣議決定しています。
 今回の閣議決定は、実質的にそれを覆すものです。

 下記声明に抜き書きした記述をみてください。これは強制連行ではありませんか? 性奴隷ではありませんか?

 答弁書では「意味するところが必ずしも明らかではない」などと逃げを打つような記述も散見されます。この期に及んで、「これは強制連行や性奴隷ではない」などと主張するつもりなのでしょうか?


 みなさん、安倍政権を追及しましょう!
 安倍政権は日本軍「慰安婦」被害者の中には強制連行の被害者もいたと認めろ!
 日本軍「慰安婦」制度は性奴隷制度であったと認めろ!



日本政府の「慰安婦」問題に関する答弁書についての声明

 日本政府は、紙智子参議院議員が本年6月16日に提出した「国立公文書館から内閣官房副長官補室が本年入手した「慰安婦」関係文書に関する質問主意書」に対する答弁書を27日に閣議決定した。
 この閣議決定は、これまでの日本軍「慰安婦」問題に強制はなかったとする政府の見解を大きく見直すものであり、「慰安婦」問題の解決にとって重要な政府見解として注目される。

 答弁書では、まず初めに、新たに発見した日本軍「慰安婦」資料として、いわゆる東京裁判およびアジア各地で行われたBC級戦争犯罪裁判の関係文書182点を本年2月3日に政府が入手したことを認めた。
 次に、この答弁書は、これまで日本政府が存在を認めていなかった軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述が存在していることを初めて認めたものである。
 さらに、日本軍の「慰安婦」制度が「人道及び国際条約の侵反行為」であり、「戦争の法規慣習に対する違反行為」であると裁判で認定され、「強制売淫の為の婦女子の連行、売淫の強制、強姦なる戦犯行為」として判決され、記述されていることを閣議決定で認めたものである。そして、この裁判はサンフランシスコ平和条約で日本が受諾しているものである。

 この裁判の記録には、例えは下記のような記述がある。

1. ポンチャナック第13号事件起訴状:「本被告は〇〇に対しカタバンの少女・婦人等をポンチャナックに連れて来り慰安所に入所せしむべく命じたり。其の命により二十名の少女・婦人等は自己の意思に基かずして(中略)慰安所に入所せしめたる上強制的に淫売婦たらしめたり」。

2. バタビア第106号事件の〇〇中将に対する判決文:「次の部下が下記の刑に処せられていることを考慮し、即ち、a 強制売春の為の婦女子のら致、売春強制及び強姦罪で死刑 b 強制売春の為の婦女子のら致、売春強制罪で懲役十年(後略)」。

3. バタビア裁判・第69号事件の記録にある記述:「既に第一日目である日曜日の午前中に十八名~二十名の客がとられ、その上夜間にも仕事があった。月曜日の朝には既に数名の娘は起き上れず、歩けもしなかった。B姉妹は逃げ出して終った。然し、彼女達は火曜日の朝には警察の手に依って捕った。送り帰され」。

 これらの記述は、日本軍「慰安婦」制度の実態が、強制的なものであり、日本軍が制度化した人権侵害制度のもとで女性たちの名誉と尊厳を深く傷つけたものであることを物語っている。まさに、それは性奴隷制であったことを示すものである。今回、このような記述の存在を政府が閣議で認めた意義は大きい。

 日本政府が入手した資料は、インドネシア、東チモール、ベトナム、中国などでの日本軍「慰安婦」問題に関するものであり、そこには、その国の人々と、オランダ人、フランス人、アメリカ人などへの性暴力、人権侵害が記録されている。
 日本軍「慰安婦」問題は、日本と韓国とに限定された問題ではない。アジア・太平洋戦争で日本が侵略した全地域での問題であり、70数年を経過してもその被害者が日本政府に名誉回復を求めている問題である。
 問題解決には、日本政府がそれらの人々に加害事実を認め、謝罪し賠償することが必要であり、この度の「答弁書」はそのための事実認定を一歩前進させたものと考えられる。
 私たちは、日本政府がこの度の文書入手を機会に、日本軍「慰安婦」制度が国際法、国内法に違反する重大な人権侵害であったことを認め、一日も早く日本軍「慰安婦」問題の解決に取り組むよう、ここにあらためて要求する。

 以上

 2017年6月27日

日本軍「慰安婦」問題解決全国行動

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