村山元総理訪韓、諸手を上げて歓迎できない理由

日本ではあまり報道されていませんが、村山富市元首相が訪韓しています。
11日にはソウルで、姜出日ハルモニら被害者3人と面談し、韓国メディアは高い関心を示しているそうです。
国民基金の理事長でもある彼が、国民基金を「国家による補償ではない」と拒絶しているハルモニたちに何を言うのだろうと思いましたが、彼は沈黙をもって答えたようです。
このことに関して、韓国挺身隊問題対策協議会が、論評を出しました。
ご一読ください。(だい)




[報道資料] 挺対協論評

村山元総理訪韓、諸手を上げて歓迎できない理由
-日本軍「慰安婦」問題に対する正しい認識の上で問題解決に向かうよう政党と政府に要求-


村山富市元総理が正義党の招請で韓国を訪問した。日韓関係が悪化の一途をたどっている現在、元社会党党首であり総理であった彼が韓国を訪問したことにマスコミの関心はいつにまして熱い。今回日本軍「慰安婦」被害者に会うまでの彼の行動に、日韓関係に何か新しい突破口が準備されているのではとの期待も少なくなかったようだ。

しかし、村山元総理の行動と彼を韓国に招請した政党、そして熱いカメラの洗礼を浴びせるマスコミ報道に憂慮せざるを得ない。典型的な過去清算の態度を見せた日本の指導的人物を招請し暗黒に陥った日韓関係にささやかな光でも当てようとする意味と努力を理解できなくもないが、村山元総理がどのような人物であるか再考する必要があるのではないだろうか。

歴史に隠蔽された日本軍「慰安婦」問題が社会で本格的に公論化されはじめた90年代初まで、日本政府は日本軍「慰安婦」犯罪と軍の介入を認めなかった。しかし関連資料の発掘と被害者の公開証言によって立場を変え一部責任を認めるに至った。

これにより93年に「河野談話」が発表されたが、強制募集の主体が民間業者であると強調し、資料がないという理由で徹底した調査がなされないなど、日本軍の介入と犯罪規模を縮小した内容だった。また、犯罪に対する法的責任履行について何の言及も履行措置もない不完全なものだった。しかしその後、社会党への政権交代という日本社会の変化に力をえて、村山当時社会党党首が首相となり、日本軍「慰安婦」問題がついに日本政府次元の責任ある解決に向かうのではとの期待感が高まった。村山元首相は執権直前に東京で開かれた戦後清算を求める集会に参席し、日本政府の公式謝罪と法的賠償が成されなければならないという公開発言をしており、期待感を高めるに充分であった。しかし、執権後社会党政権は戦後処理に対する法的補償の原則をたたんだまま、自民党政権の既存政策を踏襲し個人補償不可方針を明らかにした。そして道義的責任という名目で「女性のためのアジア平和国民基金(以下、国民基金)」を発足させた。

国民基金は日本軍「慰安婦」被害者と被害国の民間団体、そして韓国政府の抵抗と抗議にもかかわらず、日本政府が行った国家的戦争犯罪である日本軍「慰安婦」犯罪被害者の賠償権利を無視し、道義的責任という名目で問題解決をうやむやにしてしまった彌縫策であった。当時、被害者に国民基金を受領させるためブローカーを雇い脅迫電話をかけるなどの問題があったにもかかわらず、国民基金は今も日本政府にとってすべきことはやったとの弁明になっている。何よりもひどいことは、戦後貧しい生活をするほかなかった被害者を相手に、日本軍「慰安婦」という重大な人権犯罪をお金の問題に転落させた悪例となってしまった。

村山元総理が「村山談話」で以前の政権より、そしてその後現在までの首相より日本の過ちを認めたことについては一歩進んでいるといえども、国民基金を強行した彼の行動は日本軍「慰安婦」問題を二歩後退させた責任から自由でありえない。

今日、村山元首相に会った日本軍「慰安婦」被害者は「日本は謝罪し私たちに賠償しなければならない。私たちを連れて別の国まで行った」と訴えたが、彼は沈黙で答えた。日本政府のそれこそ最小限の責任認定であったとしかいえない河野談話と村山談話さえ否定している現在の日本であるゆえに、その反作用によってこれら談話により大きな意味が加えられ、ほんの少し自民党らしくない政治家にかける期待が大きくなっているのではないかと嘆かわしい。

正義党は今回の訪問について、「『村山談話』の歴史認識を確認するきっかけになるよう願う」「最高指導者として国家が行った過去の間違いを反省し謝罪することは大変難しいが、それにもかかわらず首相の勇気と言葉にわが国民は大きな感銘を受けた」と語ったが、どれほど日韓関係回復が急がれているとはいえ、間違いを覆い隠して進むことはできない。厳密に言うが、国家が行った過去の間違いを反省し謝罪するということが村山元首相によって明確に成されたということはなく、村山談話の歴史認識は国民基金という間違った方向に向かってしまった限り、決して現時点で確認すべき正しい歴史認識の形にもなりえないということを強調したい。

また、日本軍「慰安婦」問題解決のためこの間これといった積極的な努力を見せてこなかった正義党をはじめとした政党に対し、村山元首相を招請する前に問題解決のための政治圏での努力を先行し、何が正しい解決策なのかを謙虚に考える態度を見せていたならばという残念な心情を禁じえない。政府であれ政党であれ、日本軍「慰安婦」問題を日韓関係の改善のための手段や一過性のジェスチャーにするのではなく、日本軍「慰安婦」犯罪が持つ不法性と日本政府の国家的責任所在に対する明白な認識の上に、正しい問題解決と真の日韓過去清算のため立ち上がるよう求める。また、より広い視野で今回の村山元首相訪韓の意味をマスコミが正しく報道してくれるよう期待する。

2014年2月11日
韓国挺身隊問題対策協議会
共同代表 ユン・ミヒャン ハン・グギョム キム・ソンシル
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